2001年12月下旬の日記。クリスマスパーティと忘年会と葬式と……

過去の日記へ

12/31・おいしい大晦日
 朝、ヒロターズからの電話で目覚めた。早速彼女の家へ向かう。
 ……そして2人して銭湯へ向かった。

 ここ、nu landさがみゆは商店街の外れにある銭湯であるが、実は黒湯を楽しめるれっきとした温泉である。
 詳しいことはこのサイトを参照してほしい。とにかく立派な浴場なのであった。しかも値段は銭湯なのでたったの400円。
 家族風呂が無いのが残念ではあるが(笑)、ジェットバス、寝風呂、水風呂などなど、それ以外のすべてのものが揃っていて、とても全部入り切れない。
 彼女と入口で別れる際「30分後」という約束をしていなければきっと1時間くらいは入っていたに違いない。
 できる限り効率的に時間を使ってたくさんの風呂を堪能したつもりであったが、風呂を出る間際に露天風呂があることに気がついたのがショックだ。今度必ずリベンジして露天風呂入ってやるぅぅぅ。

 風呂を上がるともう昼になっていた。彼女の家で昼御飯(手作りのカレーライスとごぼうのサラダ、大変おいしゅうございました)をご馳走になる。そのお礼に年末らしく部屋掃除を手伝うことにした。
 その後、日が暮れるまで一生懸命働いたが、結局1/6程度しか片付かなかった……(これ書くとまずい?・笑)。
 昼御飯のお礼以上に働いた功績を認められ、ケーキをご馳走してもらってから、商店街で年越しそばを購入して帰る。
 それから、彼女の街の商店街にあったおもちゃ屋の店頭で極普通に売られていた『変身忍者嵐』のかるた(300円)と『ジャッカー電撃隊』の絵合わせ(250円)を購入したよ(笑)。

嵐・見参 ジャッカーってJAKQだったのね。初めて知りました

(ちなみにまだ『闘将ダイモス』のかるた、『大空魔竜ガイキング』や『超電磁マシーン・ボルテスV』の絵合わせも売っていたので店の場所を知りたい方はメールしてねー・笑)

 暗くなって帰宅すると8spotsはまだ忘年会から帰宅していなかった。
 続いて、もこな嬢に連絡をとる私。
 商店街の入り口で待ち合わせして、彼女お手製の伊達巻と栗きんとんをいただく。感涙。
 さらには彼女のお母さんの作られた黒豆まで! 大晦日に来て今年のツキの総決算ですか?(O高さんの結婚パーティでもらった年末ジャンボは見事に外れましたが)
 その後、買い物へ。8spotsと近所の古本屋で待ち合わせ、一緒に帰宅する。
 8spotsも、濃い方々との忘年会を大いに楽しんだ様子。
 『海の上のピアニスト』を観ながら日記を書いていたら、病院のベッドで聖夜を迎えたKENがMSNにサインイン。
 突発性難聴で入院していたのだが、経過が順調なので大晦日に退院できたのだそうだ。
 早期発見・三半規管が無事・すぐ入院できたこと、の3つの要素がなければ後遺症が残るほどのものだったとのこと。
 ともかく「行く年来る年」を病院で見ずにすんでヨカッタネ! と退院を祝う。

 8spotsお気に入りの指揮者・井上道義によるショスタコービッチの演奏を聴いていると2002年になった。
 2人で年越しそばを食べてお祝い。
 ともかく、今年もよろしくお願いします!

12/30・忘年会リレー
 実家のこたつで3時間ほど寝る。ゆうちゃんは早朝に帰宅し、私とZAPが残った。去年はさらにこーじんがいたんだよなぁ、と思う。
 ZAPと、昨日のゲームの延長でガンダムの話で盛り上がっていたら、急にホンモノが観たくなって、実家のビデオラックを漁る。すると少しテープがかびていたが(苦笑)、劇場版3作を録画したテープを発見。早速第1作を序盤だけ観てみる。
 テレビ版に比べて余り観た回数の少ない劇場版は、今観てもなかなか面白い。というか、ゲーム版や「ガンダムエース」に連載中の安彦良和が描く漫画版などと見比べる楽しみができていたり。
 ちなみに一緒に入っていた『戦闘メカザブングル』のプラモデルCMが時代を反映していてむしろこっちでも感動。
 自宅には昼過ぎ帰宅すると、8spotsは出かける準備の最中であった。彼女は師匠であるM先生とそのお友達の忘年会に混ぜてもらえることになっていたのである。この忘年会も私の忘年会と同様夜明かしで行われるので、今晩はひとりとなる。
 彼女を見送ると、大掃除の続きを引き継ぐ。
 日が暮れてからはまったりのんびりムード。「タモリ倶楽部」2時間スペシャル「空耳アワード2001」を観て爆笑していたが、こういう番組は、むしろ8spotsと観たかったなぁと思う。
 ちなみに、後で8spotsの電話でわかったが、彼女は忘年会の席で皆で観て大いに盛り上がっていたそうな。くやしいぃ!
 昨日はほとんど寝てないのでそろそろ寝ようかという段になって、ヒロターズがMSNに現れた。彼女は、少し会話した後、こう切り出した。「明日、一緒にお風呂行きませんか?」
 おお! 妻の居ぬ間に、どうする俺!?
……いや、もちろん承知したんですが。 

12/29・今年最後の忘年会
 H"から鳴り響く「用心棒」のテーマで目覚める。SAKUからの電話であった。
 今日は私の実家に14時半集合で、中学時代の友人達と1年ぶりの忘年会(って忘年会はいつもそうだ)を行う予定になっているのだが、SAKUは体調不良で少し遅れて来るという。
 起きたばかりなので、ふと時刻を見てみた。14時半を少し回っている。なるほど遅刻だなぁ。SAKUが14時半にしようと言っていたのに。とはいえ、私が起きたのは東京の自宅である。……あれ?
 ああ! まったく派手な寝坊をやらかしたものだ。まずは集合メンバーのひとりであるたけぴぃに電話すると、彼はまさに今着いたところであった。
 ともかく大慌てで家を出て、実家へ向かう。

2時間ほど遅れて開始された忘年会は、昨年とはこんなことが違っている。まず春に一人大事な仲間を失い、集合場所である私の実家の場所も変わり、ゆうちゃんが再びシングルになり、たけぴぃがX度目の正直で車の免許をとっていてちゃんと免許を携帯して車で来ており、全員が30歳になった。たった1年間でいろいろ変化したものの、ぐだぐだ世間話をしながらテレビゲームに興じるというスタイルをもう15年も続けてきた。
 昨年の『パワースマッシュ』に引き続き、今年は『パワースマッシュ2』に興じる30代の男たち。
 だがしかし、皆、歳には勝てないのか、夜になる頃には2人が体調不良と疲労により脱落(帰宅)。
 コタツに潜り込んで早々と眠りほうけるゆうちゃんを横目に、残ったZAPと2人で『連邦VSジオンDX』の操作可能キャラ増やしに燃え上がるのであった。

12/28・告別式。そして
 雲ひとつ無い空に風も無い清々しい冬の朝。今日は伯父の告別式だ。
 昨日に引き続き、夫婦で藤沢駅近くの葬儀場へ向かう。
 伯父の高校時代からの友人という初老の男性の弔辞が胸に刺さり、今日もまた涙がこぼれる。伯父の人柄の良さなどを思い出したことはもちろんなのだが、半年前に私が弔事を読んだ、友人の死のことをまた思い出してしまったからでもあった。それにしてもよい弔辞であった。
 半年前と同じく、マイクロバスで火葬場へ行き、戻ってから初七日を行い、滞りなく伯父の葬儀はすべて終えることができた。

 日は落ちていたがまだ早い時間だったので、帰りがけに寄り道をしていく。藤沢の丸井でロクヨンの『罪と罰』(定価の半額)、横浜のヨドバシで『鈴木裕ゲームワークス1』(2980円)を購入。
 前者は『CONTINUE』最新号の前川社長のインタビューを読んでプレイしたくなったソフト。後者は、まだ発売から1週間ほどであるにもかかわらず約半額に。『パワードリフト』だけを目当てにするには少し高い買い物な気もするが、衝動買いなんてそんなものだろう(ちなみに後者をプレイしてみたが、噂どおり『パワドリ』以外に関しては、“るつぼ”も落ちたなぁと思える移植度であった)。
 1ヶ月前に出ているはずの「ユーズドゲームズ」最新号を見つけられないまま、『敷居の住人』6巻を発見して購入。
 8spotsも東急ハンズでいろいろ買い込んで帰宅したら、2人とも両手に荷物。まるで買い物にでかけたような帰宅姿となり、塩を使うのを忘れていたことに気付くのに帰宅後数時間を要した。

12/27・伯父の通夜
 結局今晩になった伯父の通夜、及び明日の告別式出席のため、今年最後の仕事を光の速さで片づける。
 で、忌引申請と一緒に来年1月4日の有給休暇の申請を出してみる。イトウチーフはかなり怪訝な顔でこちらを睨みつけたが、社員に認められた権利の行使は無事受理された。
 会社の皆に挨拶程度の別れを告げ、まだ明るい外へと繰り出す。そして8spotsと共に、藤沢にある葬儀場へ。
 通夜には大遅刻をかましてしまったが、何とか焼香には間に合うことができた。
 死というのはいつも突然訪れるものである。心の準備も無く、実感が湧かないままここまで来てしまったが、棺の中に眠る伯父の顔を覗いてみたら、不思議と涙がこぼれた。

12/26・あれから一年
 「こんな忘年会に出られるのなら、この会社に残っていてもいいかも、とか邪なことを考え」た、あのWマジンガー忘年会から早くも1年。今年もその日がやってきた。
 もう一度永野○りこ先生に一目会えれば!と募る想いを心に仕事をこなしていると8spotsから、私の伯父が亡くなったとの連絡が入った。
 父方の長兄にあたる伯父は、我が家系を支えてきた大黒柱であった。文学への造詣も深かったが、特に私にとっては、探偵マット・スカダーシリーズがハードカバーになって買えなかったのを譲ってもらったことが何よりも有り難かった。しかし、伯父が体調を崩していたのは知っていたのだが……。
 本当であれば忘年会どころではない事態なのだが、今日は通夜は行われないということで、とりあえず当初の目的どおり、忘年会の会場となる帝国ホテルへと向かうことにする。

 ホテルのロビーに足を踏み入れるなり、いきなり隅に永野先生が座り込んでいた(!)。いきなり「一目お会い」することを達成してしまったが、ここまできたら今度は「お話したい!」と思うのが人情。でも、いきなりロビーではアレなので、その楽しみは2次会までとっておくことにする。
 会場の孔雀の間に入ると、既に多数の人で一杯だった。ここにいる半分くらいが漫画家とアシスタントの人々で、その他、印刷会社やデザイナーや関連業者が集っているのだろうか。
 ここには私の愛読する漫画を書かれた方々も多数いるはずなのだが、漫画家の顔というのは大抵明かされないので、誰が誰やらさっぱりである。
 是非ネームプレートの着用を義務付けて欲しいものだが、もしそんなことをしたら、各所で漫画家同士のサイン大会になってしまうことは目に見えているのでダメなんだろう。漫画家ほど漫画を好きな人もいないだろうし(笑)。
 とりあえず辺りを見回してみると、何とか江川達也や庵野監督くらいはわかったけど、サインを申し込むイベントではないので遠くで眺めてみるだけ。それじゃテレビとかわりません。
 1次会はやはり飯を食うに限る、と、会場で会ったおなじみのT崎さんや大明神と共に帝国ホテルの料理を味わう。
 そこへ、料理をもとめてやってきた?☆先生にやっと遭遇し、久しぶりの再会を喜ぶ。さらに、永野ファンとして昨年一緒に取り巻いた、かねこし○や先生がやってきた。
 先生に「『ポリモーフ』ゲットしましたよー」と報告。暫くゲームの話をする。聞くと実はアンドロメダのファンだったそうです(笑)。そこで、アンドロメダの遺伝子を持つ衛星の話をしたり。ただ、間もなくかねこ先生は「ネームがまだなんで……」と言葉を残し去っていってしまった。もっとお話したかったです。
 ちなみに中央のステージには井川遙やら、小池栄子やらがいて、黒山の人だかりができていたのですが、私は興味ないので無視です。
間もなく1次会終了。続いて新宿へ繰り出しての2次会だ。期待を胸に会場へ向かうが……永野先生の姿が無い!
 今日はお帰りでしたか……。こんなことならロビーでサインをねだっておくのだったと後悔するも後の祭り。
 ファンの漫画家たちに歓迎されている豪ちゃん先生や、「発掘というシチュエーションは燃えましたが、ドムがいないのが。あと効果音もなぁ」と、サンライズの偉い方に熱弁を奮っているおたく先生を遠くに眺めるだけで、今年の忘年会はひっそりと終えたのでした。
 来年は頑張るぞぉ!?

12/25
 今日はクリスマス。でも平日。
 先週の忘年会&クリスマスパーティ連荘のため、すっかり風邪がこじれてしまった。昨日は休んだものの、本調子には程遠い体調である。
 出社前に病院へ寄る事にする。婆さん連中の寄り合いの中に入って、持ってきた「散歩の達人」を読みふける。近所にある食べ物屋情報を多数入手したので、来年は是非とも行ってみようと思う。
 出社と同時に、ホリカワさんと護国寺まで外出。いつ来てもでかい会社だ。
 帰宅時、あさりよしとおの新刊『細腕三畳紀』をやっと見つけて帰宅(傑作)。クリスマスの夜も昨日作ったカレーに残り物の御飯。
 夜は年賀状の文面を書いたり、8spotsと昨日録画した『TRICK』の第一話を再び鑑賞。
 2日続けて同じものを見ているのに、それでも面白いと思えるのは、この作品の面白さが脚本によるものだけではないからだ。
 もちろん仲間由紀恵がハンパでない美人ってこともあるがやはり、絶妙の“間”による掛け合いと、楽しんでやっている撮影と奇抜な演出によるところが大きい。
 来年始まる続編に、同じ面白さが健在であることを祈る。

12/24・全身筋肉痛
 今日はクリスマスイブ。しかも休日。
 「今日は特別な日、だ〜か〜ら〜♪」と歌いたくなる日なのだが、昨日の引っ越しその他による疲れで、金縛りにあったように体が動かない。ベッドの上であがくだけで、体を起こすだけの気力が無い。
 両腕・両足・両肩・背中・腰など、全身のあらゆるところが「エネルギー充填中につき、活動停止しています」と脳に報告してきている気がする。
 こういうときは黙って目を閉じて、無音カプセルに閉じ込められたコブラのことを思い出すことにする。私のハートは8ビートでは鳴っていないけど。
 結局完全に目覚められたのは、陽も落ちてきた夕方になってからだった。
 8spotsは例によって朝まで仕事していたらしいので起こさず、朝食に一昨日のケーキ……の残りはすべて8spotsが食べたので、ケーキの飾りの砂糖細工のサンタをかじる。
 間もなく8spotsも目覚めた。昨日やっと撮り終えたカメラのフィルムを現像所に出しに近所へ繰り出す。
 商店街はどこもクリスマスムード一色だ。コンビニではサンタの格好をした女性店員がケーキやチキンを街頭販売しているし、駅前のケーキ屋には長い行列ができている。
 しかし私とはいえば、錆び付いてギシギシ音を立てているかのような体を異動させることで精一杯。とてもクリスマス気分にはならない。
 8spotsは「イブだし、昨年のようにデバ地下の料理を買い漁ったり、アンミラで乾杯しようか?」と提案してくれたものの、本人自身もぴんと来ていない。2人とも、一昨日のヒロターズの活躍もあって、クリスマスは既に済んでいるという気持ちが大きく、モチベーションが高まらないのであった(笑)。
 ちなみに現像してあがってきた写真は盛りだくさんの内容であった。塾長の結婚式・O高さんの結婚式・もこなさん来宅・新宿イベント・ヒロターズとのクリスマス・IZAの引っ越し……、ホント、ここ数日の間にいろいろあったなぁ。
 結局、クリスマスイベントは断念、私がカレーライスを作ることに。
 その後は、更新の滞っている日記を書きながら、深夜の再放送が始まった『TRICK』を見始めて夜更かし。そんな一日。

12/23・警察署で迎えた聖夜
 9時半起床。朝から住宅街を走って横断、もこなさんとの待ち合わせに10分遅刻する。
 今日はIZAYOIさんの引っ越しの日なのである。4年間住み慣れたマンションを引き払い、いよいよ婚約者=氷雨君のアパートへと荷物を運び込む。私たちはその手伝いにやってきた。
 当初「2時間くらいで終わりますよ」とIZAは言っていたが、まずそんなことはないだろう。覚悟はしている。
 部屋にあがると「小物の荷物は運んでおいたので、後は大きな荷物をトラックで運ぶだけです」という言葉通り、確かに小さい荷物のほとんどは無かった。しかしテレビや洗濯機など、大きな荷物は手付かずの状態。これを見ただけで、ああ半日仕事以上になるな、と思った。
 レンタカーのトラックでやってきた氷雨君は髪型もすっきり。以前会ったときよりも凛々しくなっていて冷やかしてみたり。荷物の梱包をしながら、一方で部屋掃除をしつつ、引っ越しは着々と進められていった。
 彼女の家は4階にあるため、テレビをトラックへ運びこむのも一苦労。ネット恋愛らしく?一人暮らしの彼女の家には何故かモニターが4つ(テレビが2つ、PCモニターが2つ)。氷雨君と「重いよー」と悲鳴を上げながら重い荷物をトラックへ運び込んでいく。
 途中、近所の和食ファミレスで昼食。その際に、先日もこなさんと横浜へ買いに行った婚約祝いのプレゼント〜ペアのカップと食器を渡す。プレゼントを2人で開くさまを見て、ああ、なんてお似合いのカップルなんだろうと微笑ましく思う。
 食事の帰りがけに、12/20の日記でも触れた、大家に盗まれ損なった(!)自転車を見に行くことにした。不動産屋に仲裁してもらって終わるはずの事件だったが、あれから何の連絡もないのだという。
 駐輪場に止められた彼女のマウンテンバイクは酷い状態であった。「とりあえず現状のまま戻してほしい」というお願いとは違い、カゴもベルも、後輪のチューブさえ取り外されていた。
 鍵まで取り外されているため無防備状態。このままだと新たに盗難にあってもおかしくない状態での放置である。これで連絡をよこさないなんて、とても大家のすることではない。
 早速不動産屋に電話して説明を求めたところ、自分は大家に連絡したのでこれ以上どうすることもできないという。不動産屋が全く頼りにはならないことを確認し、仕方が無いので最終手段である法的手段に訴えることになった。その前に、まず引っ越し作業だけど。
 荷物を詰め込んでから、氷雨君、もこなさん、私の3人で新居へと向かう。夕方にレンタカーは返さなくてはならないそうで、とりあえず荷物は路上に放り出して、氷雨君は車を戻しに東京へと戻っていった。
 アパートの路上にはたくさんの荷物と、私ともこなさんだけが残された。「2人っきりだよ嬉しいなぁ」などとときめく暇も無く、2人で路上の荷物を2階の家へと運んでいった。
 そのとき、自分の体に異変が起きつつある事に気がつく。腕が上がらなくなってきているのだ。二の腕はまだ平気なのだが、その先が筋肉痛になってきている。日頃の運動不足がこういうところで現れる。

 途中、近所でパンや温かい飲み物を買ってきたりして暖をとりつつ、男2人がかりでないと運べない大荷物の横で氷雨君の戻りを待つ。寒空の下を大音量スピーカーをつけたアイスクリーム屋が通り過ぎた。嫌がらせか?
 いよいよ外が闇に包まれつつある頃、遠くから爆音がするのに、もこなさんが気付いた。間もなく氷雨君のハチロクが現れた。
 快音を轟かせて首都高で元の家に向かうハチロク。助手席から見える風景は『首都高バトル2』そのものだ。
 家に着いてから、4人で最後の部屋掃除を行い、無事20時にすべての作業を終える。これで大体引っ越しも終了。ばんざーい。
 みんなへとへとであるが、まだすることがある。自転車に関する「法的手段」だ。

 4人で駅前の交番へ入っていく。みんなこんな経験はないのでドキドキものであったと思う。ともかくデスクにいた警察官にこれまでのいきさつをIZAが説明した。
   警察官は、それでは自転車を見に行きましょうと、駐輪場まで同行し現状を確認。証拠となる自転車を引いて5人で交番へと戻った。警察官のひとりが言った。「これから長くなりますので覚悟してください」。そう、ここからが本番なのだ。
 警官はIZA一人を中に呼び入れ、もう一度事件の説明を求めた。我々3人は交番の外で待つ。またしても外で立ちんぼとなり、いよいよ鼻水が止まらない。
 30分ほど待ったであろうか。IZAが交番の奥から現れた。今度は蒲田警察署へ行くことになる。
 IZAともこなさんはパトカーで、私と氷雨君はハチロクで蒲田警察署に向かう。もこなさんはそのままIZAを付き添う形で署の奥へと消え、私と氷雨君はロビーに残された。
 時間は既に21時を回っていた。警察署のロビーはもう警備の警官がいる他は、一般人は我々2人だけだ。暖房もきいているしベンチもあるのだが、今度は待ち時間なので物凄く退屈な時間が続く。疲労も限界だし空腹でもある。しかし、一番大変なのは中にいる2人なのでどうにも気が抜けない。
 1時間ほど経ち、彼女たちが奥から現れた。無事に事件として認められたようでまずは安心する。
 別の部屋では被疑者も事情徴収を受けている模様。今回の事件の場合は精神的な問題なので、今回のことに対するお詫び文を書いてもらえればこの事件は解決。とにかく相手が反省してくれればそれでいいのだ。
 ところがその後、今度は4人でロビーで待たされる。どうも例の嫁が交番で粘っているらしく、その後2時間以上が経過。
 気がつくと0時。クリスマスイブを警察署の中で迎えてしまった……。
 でも、実は氷雨君はこの24日が誕生日であった。みんなで「おたんじょうびおめでとー!」と22歳の誕生日を祝ってみる。
 間もなく「いや、ねばられたよ」と言いながら、やっと警官がやってきた。大家の嫁が折れたらしい。これで彼女の前科一犯が確定したわけだ。
 再びパトカーとハチロクで交番へと戻る。自転車を受け取り、こうして事件は解決した。

 引っ越し祝いの夕食をするにも時はすでに1時。既に居酒屋ですら閉店時間になっていた。結局「リンガーハット」にてやっと夕飯にありつく。引っ越しソバは長崎ちゃんぽんになった。
 4人でねぎらいの言葉を掛け合いながら解散したのは深夜2時半。結局、「2時間」と言われていた引っ越しのいろいろは16時間半かかったことになる。長い一日であった。
 へとへとの体で自宅へ帰ると、8spotsが風呂を沸かして待っていてくれた。涙がこぼれそうになった。

12/22・一足早いクリスマス
 8spotsと青山へ。0歳から2歳まで5人もいる甥っ子・姪っ子へクリスマスプレゼントを贈るべく原宿へと繰り出す。
 その前にAMACに立ち寄り自分たちの買い物。自分たちへのクリスマスプレゼントに! と、私はスウェーデンのレインコート、8spotsはイタリア空挺部隊のコンバットジャケットを購入。
 で、子供たちへのプレゼントは8spotsにまかせて、私はJH吉田さんに誘われた忘年会へ向かうことに。

 忘年会会場は、なんと、あのチャンプ和田さんのご自宅であった。西武新宿線に揺られ現地へ遅れて到着。
TVチャンピオン」で「毎夜ゲーム大会が行われる」と紹介されていた、自宅・地下にあるゲーム室。
 広い部屋に、応接セット、庵、そしてDVDカラオケのセットを備えている。そしてマラカス、ギタフリ、DDRマットなどすべての音ゲーの周辺機器が2個ずつ備え付けられていた。まるで大文字さとるの部屋だ。
 会場には吉田さんのほか、稲越さんら先日新宿の地下でお会いした方々7人がまったりとゲームをやるでもなく、ビールを飲みながら、新宿・裏トークの延長を続けていた模様。地下にはアングラ話がよく似合う?
 私は到着するなり、サターンソフト『デリソバデラックス』を取り出す。吉田さんから一度遊んでみたいと言われていたソフトである。
 早速稲越さんがプレイ開始。岡持ちを持たずにプレイしても、ちっとも面白くないこのゲームを皆がしみじみと眺める。
 続いて和田さんが取り出したゲームは何故か『セガエイジスVol.2』。激渋。稲越さんが、そのまま「侍」「スタージャッカー」「シンドバッドミステリー」などをプレイ。一層まったりとした空気が流れる。
 その後、DC洋ゲー『エイリアンフロント』や、PS2『ギタドラ』3人同時プレイによる鮮やかなセッションを楽しんだ後、私はこの部屋の空気が、自分がいつもやっていた例会と何にもかわらないことに気が付いた。皆の注文に笑顔で応えてくれるチャンプが自分に重なる。どこも似たようなもんなんですねぇ。
 庵を囲みながら特製のおでんをつつく。皆「こんなまともな飯は久しぶりだ」といいながら、おいしくごはんをいただていた。
 そして私は名残惜しみつつこの場を去る。

 今晩は、ヒロターズとクリスマスを祝う約束があるのだ。
 急いで帰らねば! 部屋の掃除をしなくては! と思っているとH"にメールが。KENからである。そういえば、昨日は会社休んでいた(=MSNに現れなかった)よな、と思っていたら、何と入院したという。ここ数日、右の耳が聞こえないと言っていたのだが、突発性難聴になったらしい。
 心配だし、さぞかし心細いだろうから、早速「病院で年越し?」と冷やかしのメールを返信してあげる。

 もう少しで家につく、というところでヒロターズから電話。私よりも少し早く到着し、ホームでケーキを持って待っているという。
 部屋の掃除が〜。慌てて部屋を片づけながら、急いで家に招き入れる。そして、この寒い夜に待たせたお詫びに肩を揉んでもてなす。8spotsと同じくらい肩凝りの酷いヒロターズに同情しながら、艶やかな声を出すヒロタに、隣りの大家が誤解しないか心配する小心者の私。
 その後、「散歩の達人」蒲田特集を楽しんだり、近所の酒屋でワインを買ったりして和んでいるうちに8spotsがようやく原宿から帰還してきた。
 彼女はAMACでさらに服を買い足したらしく、イタリア軍の星マークが襟についたジャケットを装着していた。
 時間は22時を回っていたが、ついにクリスマスパーティの開始だ。
 ヒロターズが我が家の台所に立ち、持ってきた材料で調理をはじめる。それを我等夫婦は後ろからじっと眺めて声援を送る。
 レクター教授の弟子を自称する、彼女の手早い料理さばきにより、あれよあれよという間にヒロターズ特製のパエリアが完成!
  (゜д゜)ウマー 8spotsと、涙を流しながら感動していただく。
 そしてデザートは、ル・コルドンブルーのクリスマス・ケーキ!
 これが! ヒロターズが予約して買ってきたブッシュドノエルキャラメルポワールである↓

クリスマスケーキ

 このケーキの美味さを何と言って表現したら良いのだろう。「西洋骨董洋菓子店」を読み続けている我々にとって、これこそが、よしながふみが描いていた“美味いケーキ”なんだよ! と言わんばかりの美味さである。
 これを今まで食べてきたケーキと同じ言葉で形容していいものなのか!? とか大げさなことを言いたくなるくらい、どちらも美味かった。
 3人でおなかいっぱいになって幸せも一杯。その後、8spotsの和服帯締め講座なんて余興もあって、気が付くと1時半。彼女を見送りながら、盛りだくさんの楽しさをかみしめるのであった。

12/21
 風邪がかなり悪化しているのが自分でもわかる。まぁ今日を終えてしまえば3連休。
 今日は2週に一度の残業モードだが、幸いなことに今日は関係者が皆大阪出張。おかげで突発的な事件もなく、仕事ははかどる。
 一方今日はIZA最後の出社日でもある。彼女とはこれからも友達でいるつもりだが、会社で会うのは最後になることだしと、カメラを持ってきておいたのだ。
 定時に仕事を終え、彼女に挨拶でもしてこようか、というそのとき、「すみません、ひとつ本日処理しないといけない書類を発見いたしまして……」との電話を受ける。見ると、これがかなり重い問題。大阪出張組に意見を仰がないことにはにっちもさっちもいかない。しかし大阪は、いくら電話しても返事なし。ああ、ハマった。
 連絡待ちに2時間。仕事の処理にさらに数十分を要し、結局派手に残業することになった。もちろんIZAを見送ることもできない。
 失意の中、「散歩の達人」「新・野球狂の詩」4巻、「吼えろペン」3巻を買って帰宅。
日記のメニューへ | HPのTOPへ |