9月です。上旬といえば映画です。裸ハザード。

過去の日記へ

9/10
 夕方来る来客が夜になり残業確定。
 なお、やってきた"王様"の遣いはワープロ検定2級のツワモノの女の子。楽しんで帰ってくれたのが幸い。
 家で先日買ってきた21世紀の長谷邦夫な田中圭一の『神罰』を読んでいたら(イマイチなところまでそっくり)、もこなさんから電話。週末のイベントのパー券チケットができたとのこと。商店街の入口で待ち合わせ、しばし立ち話。
 準備の苦労話を聞けば聞くほど絶対的な練習不足による当日の波乱を感じたりもするが、私ら夫婦としてはもこな嬢のダンスで萌えられればOKということで全く問題なし。
 彼女を家まで送ってから、2chに厭味書かれて凹んでいるヒロターズとMSNMで会話。でもその裏で「テレバイダー」のHPにあるブロック崩しを始めてしまう。ところがPAUSEできないもんだから徐々に会話のペースが崩れていく。
 最後に「すまん、実は会話の裏で『テレバイダー』のブロック崩しやってた」と正直に告白すると、彼女も「えっ、実は私も今やってました」というではないか。テレバイダーの話もゲームの話も一度もしてなかったのに!
 このシンクロニシティが単なる偶然なのか、トモゾ○からの略奪愛の始まりなのか確かめるためにも、今度は相性テストを作るか、ネット対戦機能をつけてください>テレバイダー様

9/9・氷雨帰郷
 北海道で腰を痛めて療養中だった氷雨君が、ついに横浜へと帰郷してきた。今後はこっちで暮らすことになりそう。
 暫く近況を聞いてなかったので、KENともこなさんと4人で会うことに。
 IZAの実家に住んでいた氷雨君だが、最後に直接会ったのは2ヶ月ほど前。でその前は1ヶ月ペースで数回会ってる。遠いところにいてなかなか会えないから、とか言いながら結果的に他の友人よりよっぽど頻繁に会っている。KENと「絶対北海道になんか住んでないよ、こっちで隠れ住んでいるんだよ」と冷やかす。
 前回帰ってきたときからその後暫く悩み相談室を開業していた身としては、彼の近況はいろいろ気になるところであったが、今日の報告を聞く限りヤマは越えた模様。就職が決まれば愛するIZAもこっちにやってくるとのことで、後は早く仕事がみつかることを祈るばかりだ。
 一方もこなさんは、いよいよ今度の日曜がフラメンコの発表会なのであった。今週も勉強と練習の日々だそうだが、忙しくても楽しそうなのは何よりだ。今回も時々ドキッとするような話題を振って皆をびっくりさせるが、萌えだから許す。
 ただ、彼女の真っ赤なミッキーマウス自転車を盗んだ奴は許さん。誰が盗んだかしらないが、あの自転車を彼女より似合う人を私は知らない。
 あ、のなーんさんも微妙に似合ってたかも。

9/8・ハリー、見知らぬ友人
 KEYは今日が引っ越し。晴れてよかったね。
 今日もあまりでかける気にはなれなかったので、父から先日届いたジャズピアニスト・山下洋輔を紹介したテレビ番組のビデオを観る。よく知っている人物のつもりでありながらその歴史は何も知らないことに気付く。10代20代で仲間達と自由に楽しんでいる様を見ていると、自分もまだまだ勉強も遊びも足りないなぁと思う。
 この番組には父も出ており「全冷中」の頃の話とかを皆で楽しそうに語っていた。自分が子供の頃に、自分たちよりも楽しそうなイベントをやっていたことがとてもうらやましい。
 
 夜は先日ワゴンで買ったDVD『ハリー、見知らぬ友人』を観る。昨年日本でも公開されたフランス映画で、当時ショウビズか何かの紹介で興味を持っていたのだ。
 本作は邦題でもちょっとわかるが、ヒッチコックの『見知らぬ乗客』にオマージュを捧げたようなサイコサスペンス映画である。
 というとダニー・デビートの『鬼ママを殺せ!』というのもあったが本作は交換殺人のストーリーではない。フランス映画独特の静かなしっとりとした質感なのだが(この映画、BGMはほとんど無い)、徐々に展開していく恐さは確かにヒッチコックの映画のいやーな雰囲気と共通項はありそうだ。監督はドイツ人で、これが長編2作目というのは凄い。
 ちなみにストーリーは全く知らずに買ってきたのだが、簡単に言うと「自分がかつて書いた作品を作者以上に賛美し、創作を勧める旧友のおせっかい」な話だった。なんか心当たりあるよ。
 自意識が高い故に思い込みが激しく、本人自身は親切な人間だと思っているものの実は相手には余計なお世話だったりして、しかも迷惑だと言ったところで反省することもなく本当は自分のしていることが正しいのだと信じて疑わない。一見他人思いだが実はデリカシーのない男、ハリー。ああ、めちゃめちゃ恐い。
 ラストの面白い展開と、途中で想像つくけどシニカルなオチはアメリカ映画じゃ絶対ないものだと結構感心するものだった。
 なお本作はフランスで大ヒットしたそうで、アメリカでもリメイク予定があるらしいが、きっと普通のサイコ映画になっちゃうんだろう。
 ところでこのDVD、シネスコなのにスクイーズじゃないのが悲しかった。スクリーンの2回り小さい大きさで観るのは、なんか映画館で後ろの席に座った感じでちょっと損した感じ。

9/7・ライトスタッフと納豆
 ラーメンに納豆を入れて昼御飯にしてみる。確か店でもあるところあったと思うが食べるのは初めて。無難にしょうゆラーメンにしてみたので、まあこんなものか。バラバラに食べたほうが美味い気はした。
 なんか疲れてるらしく、でかける気力はなかったので家でDVD鑑賞をすることに。今日は『ライトスタッフ』。3時間強の映画なんて休日じゃないと見られない。
 これが思いのほか楽しく観られた。CGの映像に飽き飽きしているからか、本物の映像ならではの迫力を堪能。あと油臭そうな昔の機械がなんともステキに見えるようになったのは明らかに8spotsの悪影響(笑)。ますます『鉄騎』のコントローラが欲しくなる。
 観終わると陽が暮れていたので、近所の神社のお祭りと神輿を観に近所を散歩する。ところが近所の神社には屋台はほとんど出ておらず、みんなステージの演歌を聞いている人だけ。これじゃあつまらないのだ。
 帰ってきて、今度は「納豆焼きそば」に挑戦。できあがる前の野菜炒めの香ばしい匂いが全くせず、途中で悲しくなるが、食べてみるとまあ普通。でもこれも栄養価のことを考えなければ別々に食べたほうが美味い気がする。
夜にヒロターズから「『テレバイダー』がはじまりますよっ!」と教えられる。しかしうちは都内であるにもかかわらずMXテレビ(東京UHF局)が観られないのだ。
 でも、もしや?と思い、プロジェクタールームに設置したビデオデッキにまだMX設定をしていなかったことを思い出し、取説を取り出してセッティングしてみる。映ったー!!
 かなり雨の降っている画像ではあるが、なんとか見られる! さっそくプロジェクター大画面で『テレバイダー』鑑賞。ニュース・情報番組の体裁をとっているが、どこかが違う。キャスターが「ただいま入った情報によりますと、フジテレビの『北の国から』で五郎さんがついに遺言執筆に取り掛かったとのことです!」とか言うの。かなり奇妙キテレツな番組だがツボにはまる。
 発足当時は教育チャンネルが1局増えただけじゃん、と見向きもされなかったが、いつの間にか発酵してこんなになっていたとは! モンティパイソンのような伝説になることを祈って、これから見続けていこうと思います。ヒロターズに感謝。
 しかも、このプロジェクター部屋だとTVK(テレビ神奈川)はほぼ普通に入ることが発覚。アンテナ違うの?(笑) これから『あしたのジョー2』や『巨人の星』も大画面で見るのか?

9/6・日記
 朝から雨。夜も雨。仕事もいっぱい。
 ヒロターズは仕事の現実逃避に私の昔の日記を読んでいた。彼女が卒業した時の記述や、私のHPを発見したところを見て「まさかこのときは後のコロッケ女になるとは誰も思わなかったでしょうね」と話す。そりゃ私自身も思わなかったよ。
 必ずしも自分の日記でなくとも、人の日記で懐かしさを感じることもできるのだとしたら、それは書いている人にとっても嬉しいことである。

 仕事を何とか終えて帰宅すると小さなポストに荷物がいっぱいになっていた。入りきらなくなった荷物のために上蓋が開いていて、雨に濡れてひどいことになっていた。
 中に詰まっていたのは書籍小包だった。吉田仁さんの『葉山日記』(かまくら春秋社)という本だ。年に3回しか出ない同人誌で好評連載中の不定期日記が、ついに1冊にまとまったのであった。
 詩の同人誌なのにも関わらず最も反響の大きいといわれるこの連載は、もちろん私も大好きな作品である。
 文中には、著者と懇意にさせてもらっているうちの父だけでなく、私も何度か名前を載せてもらっていたりしており、この日記を読み返すと当時のうちの家族にあった出来事なども振り返ることができる。そういう意味でも特別親しみのある作品である。
 帯には常盤新平が自著の中でこの日記について記した文が載っていた。
「(前略)不思議な日記で、どこそこで酒を飲んだということしか書いていない。(中略)他人が酒を飲んで、そのことを書きしるした日記がどうしてこんなにおもしろいのだろう。」
 この日記の面白さは全く関係の無い人でもわかることらしい。
 もちろん、元雑誌編集長であった著者の文才と人間性があってのことなのだが、継続するという日記の最も基本的で大事なことがこの9年分の日記が1冊になったとき、特に大事に思えたりする。
 私が自分の日記において、以前よりも人の名前など固有名詞を隠さず書くようになったのは、どうせこんなマイナーサイトで何書こうと問題ないと思ったりしていることもあるが、やはり登場する人が見えるようになっているほうが面白いと思ったからである。それもこの連載の反響について著者が語った言葉がきっかけなんだけど。
 以前父が、『葉山日記』のおかげで自分が毎日新宿や銀座で飲んでいると誤解されて困るんだよと笑いながら話してくれた。そういう意味じゃ登場回数の多い人が多少誤解されるくらい楽しい日記になればいいな、と思ったりもするので、今後とも見捨てないで私と遊んでください>ALL

9/5・ハムナプトラ
 木曜洋画劇場、35周年特別企画が『ヴァンパイア最後の聖戦』ってステキすぎるよテレビ東京。
 今日はゆっきさんらと沖縄へ行くための準備飲み会を行う予定だったが、ゆっきさんの体調が思わしくなく中止になった。
 帰りに渋谷でXBOX買おうとも思ってたんだけどなぁ(ホントか?)、と思いつつ私も結局残業になったので飲み会があれば遅刻していたことだろう。
 で、家に帰って『ヴァンパイア』を標準で録画しつつ、KENに借りたDVDで『ハムナプトラ』を観る。
 ミイラ男の映画を観るのは多分『世にも不思議なアメージングストーリー』の「パパはミイラ」(Mummy Daddy)以来。懐かしい。
 こういう『キングソロモンの秘宝』系の映画は好きなジャンルだ。しかも2時間たっぷりあるのに途中で中だるみもなかった。だからよくできているとは思うのだけど、なんでこれはよくて『カスケーダー』じゃダメなんだろう。アレはアレで面白いのに(笑)。
 ところでウリのひとつだったCGミイラとの戦闘シーンはいまひとつ。多分レイ・ハリー・ハウゼンのコマ撮りアニメだったら絶賛してたかも。そんなこと考えてたらちゃんと『スパイキッズ2』みたいなのが出てくるからロドリゲス監督好きさ。

9/4・ル・ブレ、タイムマシン
 いつもより1時間早く起きて9時出社し、カードを切ってから新宿へ。某・高層ビルにて、まったりと仕事をすませる。
 作業終了後りえ姐さんと御飯を食べてから、私は仕事を放棄し一人映画館へと向かう。

 『ル・ブレ』
 このところ日本でもフランス映画が積極的に公開されるようになった。おかげで私も『ヴィドック』やら『アメリ』やら観た映画に当たりも多い。観てないけど『ジェヴォーダンの獣』もいいらしいね。
 で、広告の一見『TAXI』のパチものっぽい雰囲気がむしろ損している気がする本作は、かつて「ルパン三世」で散々パクった小粋なフランスコメディアクションの直系である。
 今時もうどこでも見なくなった古典的なギャグが連発される。でもそれが意外と新鮮。しかも、まるで逆に『ルパン三世』をパクったかのように、むやみにスケールが大きくなっていて、これがまたなかなか不思議な味を出している。
 最後まで徹底的に頭弱いギャグが延々と続くのに耐えられる人ならかなりオススメの1本。私はかなり堪能したが最後までは持たなかった(笑)。
 
 『タイムマシン』
 ところで私は小学生の時、夏休みの自由課題で、ダンボール箱を使って1/1のドラえもんのタイムマシンのレプリカ(当たり前)を自作したことがある。
 実家にそれを作った時の記念写真があるのだが、なぜかそこで私は忍者装束(頭巾に刀)で写っていたような気がする。なんで忍者なのか、今はもう思い出せない。
 ……で映画。前評判は決して良いとはいえなかったが、期待しなかった分お手軽なドリームワークス映画としてはこんなもんではないかとそこそこ楽しめた。
 前作未見どころか原作も読んでいないダメな人だから抵抗感なしというのも好材料か。元祖だからしょうがないんだろうけど、ストーリーのあまりにも意外性のない点は、美しい美術でカバーできた。
 山高帽のホームズな時代の雰囲気とか近未来の空に浮かぶ"月"の巨大さなど、つまみ食い程度のものなのだが、そのさっぱりしたところがかえって『スタートレック』っぽいチープさで好き。

 というわけでふたを開けてみれば、仕事したのに映画2本ハシゴできたのだから今日はバッチリであった。
 映画が終わってから閉店間際のさくらやに駆け込むと、そこには来週発売となるXBOXのの新作『鉄騎』のコントローラが飾られていた。
 噂にはきいていたが、そのコントローラと、モニターに写るゲーム映像を見ていると、それまでXBOXについて見向きもしなかった私の心を大いに揺らし、大いに男の子心をくすぐる。
 「19800円だったっけ」。先週渋谷に行った時にみつけた安売りのことを思い出す。
 渋谷寄って帰るのもアリ、という気分になってくる。しかし財布には2万円もない。じゃあ銀行を探そう。いつの間にか心は散財モードに切り替わっていた。
 銀行を探そうと広い道へ出てみるとまんだらけの前だった。つい寄ってみたところ、ついワゴンにあったNEWファミコン(2000円)を発見。二千円なんて安い! というわけでXBOXは買うのやめました。

9/3・一宿一飯
 明日は東京映画サービスデーだとわくわくしていると、りえ姐さんが私のところへにこにこしながらやってきた。
 なんだか悪い予感がするのう、田沢ぁ(男塾)、とどきどきしていたら予感的中。「明日、仕事忙しい?」。
 「いいえ。明日は有休申請出してますから空いてます」。先週夕飯ご馳走になった私がどうして断れようか。というわけで明日は仕事に。
 私は何をしたらいいのか尋ねたところ新宿のイベントの手伝いだった。朝から夕方前まで。それなら仕事終わってから新宿で映画観ればいいじゃん。まだ望みは捨てきれない。
 ところがまたしても上司のところで問題が。「直行か直帰かどっちかにしてくれないかなー」。早起きして会社行って映画観て帰るか、映画観てから会社行くか。明日起きた時に考えよう。
 というわけで新宿の映画上映スケジュールとにらめっこするのであった。

9/2・寿司T
 先日8spotsが合羽橋に行ったおみやげに、なつかしの寿司Tシャツを買ってきてくれた。
 このTシャツを入手するのは今回が初めてではない。以前8spotsと2人で合羽橋に行ったときに私が買ったのだ。
 寿司Tシャツとは、表と背の両面に寿司のメニューが写真入り英語ルビ付で大きく紹介されている、いわゆる外国人向けのおみやげ。
 で、このTシャツを会社に来て行ったところ、その馬鹿さ加減が最高で、大いに笑いをとった。唯一「そのTシャツ見るとお腹が空くから困る」と午前中の会議の後N雲さんからクレームがあったけど。
 さらにそれから数ヵ月後、このTシャツは、なんと『散歩の達人』の表紙になった。電車の中吊りでその表紙をはじめて見たとき、自分の選択眼の確かさを確信した(嘘)。
 そんな思い出いっぱい?のTシャツだったが、もともと安物なので数回着ていったらすぐにぺらぺらになって、いつしか着なくなった。
 そして今回、8spotsはわざわざ「替え」を買ってきてくれたのであった。彼女の好意を大事にしようと、ともかく今日はこれを着て会社に行くことにした。
 懐かしい! という言葉を期待していたのだが、気がつくとあれから2年くらい経っており、かつてこのTシャツにウケた人々は既にこの会社からほとんどいなくなっていた。
 「それ、版ずれしてませんか?」などの弱いリアクションはまだ良いとして「それを着ている良識を疑う」とまで言われるとちょっと悲しい。
 現在の回りの人とは笑いのセンスが合わないのだろうか。それともまさかこれを着られるのは20代までってことなのだろうか?
 しくしく泣きながら、帰りのスーパーで海鮮丼を買って帰るのであった。

9/1・バイオハザード
 夕食をヒロターズと3人でする約束をしているKENと朝からチャットしていたところ、公開したばかりの映画『バイオハザード』を観に行かないかと誘われる。
 えー、普通の日は映画代が高いから遠慮する、と思ってから今日は神奈川映画サービスデーなことを思い出す。一緒に川崎チネグランデへ行くことにする。
 ただでさえ映画の日なのに公開2日目、かつ夏休み最後の日ということもあって、チネグランデの前には長い行列ができていた。じりじりと日光が列に並ぶ我々を照りつける。
 しかしKENも私も前寄りの席が好みなので問題は無く座れたので並んだ甲斐はあった。
 で、映画であるが、これが期待以上の出来であった。
 監督のポール・アンダーソン作品は『モータルコンバット』しか観ていないのだが、あれはゲームの面白さのどこを映画として抽出するか、どこを見せればファンが喜ぶかのツボをおさえた名作であったと私は思っている(反対意見多いみたいだけど)。
 だからこそ今回の映画には当初期待していたのだが、予告では主人公のミラ・ジョボビッチがカンフーでゾンビやゾンビ犬と戦っていて、「バイオには究極神拳ねーよ」とちょっと白けていたのだ。
 ところがそんな危惧は杞憂だった。
 この映画版バイオのどこが良いかというと、まずちゃんとゾンビ映画していること。そしてロメロ映画の延長線上の作品として、パニック映画の最新作として、バイオの世界観の作品として、すべてきちんとお約束を守っている
 子供も見るから、とか言ってエログロを制限してもいないから、ドリームワークスが撮るようなマイルドな雰囲気はない。
 しかも『エイリアン2』みたいなSTARS(特殊部隊)の方々の活躍を例に挙げるまでもなく、その他多数の名作SF、ホラー、アクション映画のエキスがかなり贅沢にほうり込められている。
 でもそれでいてごっちゃ煮な感じはしなくて素直に楽しめるのは実は凄い。ロメロなんかに撮らせなくて本当によかった。
 ちなみにSFXはかなりちゃんとしているので、このところ『ゴーストオブマーズ』とか『ジェイソンX』とか『VERSUS』とか(笑)、B級ホラー映画ばかり観ていた私にはちゃんとしたメイクや特殊効果を使ったこの映画みるのは新鮮だった。

 それからホラーやアクションで大事な要素である、ヒロインの使い方もなにげに美味い、もとい上手い。
 いきなりゲームの隠しコスチュームのような出で立ちで活躍するミラは、『フィフス・エレメント』のベッソン&ゴルチエの異端衣裳とは打って変わって、わかりやすいお色気満点。
 物語には全く不必要だが観客には絶対必要な登場シーンとラストシーンは、全男性客の目に焼き付いて離れない。隠しているようでいて全部見えてるし。
 とにかくポール・アンダーソンって実は物凄く有能な監督なのではないか。『モータルコンバット』でも途中「わー、このシーン見ているときのこの感覚、ゲームを遊んでいるときのアドレナリンと全く同じやつが出てる感じ!」と感激するシーンがいくつかあったのだが、本作でもそれは健在。ポール、すげえよ! 
 というわけで、個人的にはいろいろ喜べた娯楽映画なのだが『モータルコンバット』を楽しめなかった人も世の中には(たくさん)いるので、みんながみんな喜ぶかどうかはわかりません。
 とりあえず私は遅ればせながら『イベントホライズン』と『ソルジャー』を探してきます。
 
 映画を堪能し、映画館の出口のガチャガチャで『ヘルシング』胸像を物色してからKENと蒲田へ。
 ホテル街にたったひとりで立ち尽くすヒロターズと合流し、3人でミレイのベトナム料理2回目を堪能する。
 あいかわらずヒロターズは美味しそうに食事をする。まさに至福のときって感じ。確かにミレイの料理はどれもこれも美味いのだが、目の前で満面の笑顔でこんなに美味しく食べてくれると一緒にいるこっちまで嬉しくなるなぁ、といつも思うのであった。
 もっとも喋っている会話は例によって真っ黒なんだけど、それはそれで面白いからいいや。
 食後は駅ビルで買い物の後「散歩の達人」で知った駅前のコーヒー専門店・和蘭豆で3人でまったり。
 KENを改札まで見送ってから、近所の中古CDショップをうろうろ。私はヒッチコック映画のメインテーマ集のサントラCDを買って帰宅。家でバーナード・ハーマンを堪能する。
日記のメニューへ | HPのTOPへ |