数年ぶりに仕事が多忙になってる6月上旬の日記。

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6/1
 6月らしく初日から雨で明けた朝。
 「祝日が1つもないつまんない月」とのび太も嘆いたこの6月も、私にとっては誕生日のある月なので特にイベントがなくても何か気分が高揚。
 今年こそは昨年できなかったオフ会改め同窓会をやりたいなどとちょっぴり思ってたりもするのだが、まずは目の前の仕事を何とかしないといけません。
 比較的遅めに家に帰ると珍しくネットが不調であった。1分置きにモデムがカチカチ音を立ててネットが切れてしまいメッセンジャーもままならない状態に。モデムか回線の問題なのだろうが、これでは鉄騎できないじゃん!
 満身創痍の私を救ったのは先週ヒロターズから貰った手作りカレーだった。やはり美味い食べ物による栄養こそが人間の元気を最も回復させると思った夜でありました。

6/2・東京特許許可局
 夜、静かになった会社で働いていると、特許関係を扱う部署から電話がかかってきた。
私が新人のときに出した特許出願に関する調査なのだそうだ。
 その特許が、もし今、世間で使われているもので該当するものがあればその影響に応じてお小遣いが出るのだそうで、つまりいっぱい判例を探してみろというミッションらしい。
 この特許を出したのはもう10年前のことになる。入社してまだ半年の話だったのでその特許のことはよく覚えていた。知識を総動員して類似物探しをしてみよう。
 ただし、実のところこの特許は私が発明したものではない。当時私の所属していたプロジェクトが潰れた際に苦し紛れに出した最後の産物が特許だった。出願リストにはチーム全員の名を入れたが、現在も生き残っているのは私一人なのだ。
 今は遠い別の星で活躍するO島さん、城さん、鶴見さん、この素敵な置き土産でひと稼ぎできるよう頑張りますので、空から僕の事を見守っていてください。

6/3・うどん
 昨日の日記の続き。後で確認してみると星になった人にも特許の権利は発生するので、報酬が出たときには頭数は存命の有無に関わらず等分されて支給されるのだそうだ。つまりIBの旦那とWB君も含まれているから6等分! 最高額が10万円なので6等分したら1万6千円……。いっそお金が出たら星になった人たちに教えてあげようかしら(急に態度が変わる)。

 というわけで今日はうどんである。
 仕掛かりの仕事を放り出し、「空きすぎでお腹痛いです」と顔を歪めるヒロターズ続いて、例の場所にあるうどん屋へ。本日ついに屋台とご対面となった。
 暖簾をくぐると愛嬌のよさそうなおじいさんが笑顔で迎えてくれる。ほとんど砂嵐のテレビには『レオン』のクライマックスが流れていた。
 私はもう待ちに待っていたから
「うどん!うどん!」
 と胸の高鳴りを声に出して発散していたが、そこをヒロターズに静止される。
「いきなりうどんにしちゃうんですか?」
 うどんはシメにして、まずは天ぷらなどをつつくのがよいということだ。
 彼女にそう言われても、気分はまだ「うどん!」モードだったが、食べる事で彼女の言う事に間違いは無い。ここは気持ちをぐっとこらえて先人に習うことにした。
 ビールで乾杯しつつ、ヒロターズは好物のちくわの磯辺揚げを、私は揚げもちを頼む。さっぱりした衣に麺つゆがすこぶる美味い。一口かじってあじわっただけで、喉の先まで
「ちからうどん下さい!」
 という言葉が出そうになったが、まだだ、まだ天ぷらを食べてからだ。
 ヒロターズから磯辺揚げをひとつもらう。海苔の美味さと塩を付けたときの新たな味のハーモニーがこれがまたたまらないのです。
 続いて天ぷらへと移る。彼女がハスとシイタケとエビを、私はカボチャとイカを頼んだ。
「はす美味いですよ! 頼まなくていいんですか?」
 とヒロターズに仕掛けられながらも、さくさくのかぼちゃと歯ごたえのいいイカで幸せになるには十分だった。
 いちいち一口かじるごとに悲鳴が上がる。
 そして、うどんである。
 私は(きざんだ油揚げの入った)きざみうどん、ヒロターズはてんぷらうどんを頼んだ。
 おじいさんが手際よくうどんを準備する。どんぶりによく水を切ったうどんを入れ、具を入れ、てんかすをふりかける。そこでヒロターズが鬼気迫る声で言う。
「汁を入れるときのこの音! 聞き逃しちゃいけませんよ!」
 その掛け声と共にどんぶりにめんつゆが注ぎ込まれた。

 じょわー
 ぷちぷちぷちぱちぱち


 天使の歌声のような至福のミュージックに心と耳を奪われる。
 そしてどんぶりに入った天使がそのままおじさんの手により目の前にやってきた。
 このお店は椅子が低いため、カウンターに置かれたどんぶりはまるで子供のときに食べたご飯のように本当に目の前にある。
 一口食べてみた。ずずずーっ。
「ウマーーー!!」
 やっぱり、当然のことながら悲鳴を上げる。
 そのまま勢いよく一気に食い続けた。隣もぴたりと静かになる。口にモノが入っているときは喋ってはいけないからだ。とにかく一心不乱に食べ続けた。
 汁の最後をすすったときもまだ中に入っていたてんかすはさくさくしていた。
 ここでちょうどお腹もいっぱいに。確かにばっちりコースだった。素晴らしいよ、ヒロターズ。

 店を出てからも帰り道でのヒロターズの嬉しそうなこと。そして自慢げなこと!
「どうだ、まいったか!」(本当にそう言いました)
 イヤホント、おみそれしました。
 てんぷらの具が高級なわけでもないし、うどんもきっと冷凍うどんを使っているのだろう。
 でも外の空気を感じながら食べたうどんの美味さはきっとどこの店にも勝っていた。

 ……家に帰ってシャワーを浴びて、ふと鏡に写った自分の膨張した腹を見た。戦慄。ちょっとやばい感じだ。でもきっと明日も美味しいものを目の前にしたら忘却の戦慄。

6/4・末期
 さらに延長戦(ほぼ)確定。行くところまで行くしかないぜー。
 沈んだ気持ちは鉄騎でドーピングだ。湧き上がるアドレナリンとエンドルフィンで来週も乗り切れ。

6/5
 フリマの日。
 いつもの半分のスペースのDVD売りのスペースへ行くと、私にペットボトルのお茶を差し出しながら、おじさんは路駐で免停2ヶ月になったことを私に教えてくれた。今日は友人の車に便乗して来たのだそうで新作の入荷は無く無駄足となった。
 「先週渡した原稿は大丈夫でしたか?」と私が尋ねようかと思っていたら、おじさんは「明日にでも原稿の修正をお願いするんで電話するよ!」と次なる注文を無条件でリクエストしてきた。冗談社の今週の御言葉「見返り期待し人に親切」を思い出す。「埋め合わせは今度するからさ!」というおじさんだが、既にたくさん埋めてもらってます。
 手ぶらで戻って昼食の後部屋掃除。プロジェクター室のリアスピーカーを壁に取り付けたり、窓拭きしたりしたりとなぜか疲れているときほど精力的に働きたくなる。天気がよいからだろうか。
 陽が暮れてから外出。隔週恒例の8spotsとの待ち合わせ。
 青山で泣かされてきた8spotsと再会してから原宿で服など買って帰宅。
 KENと鉄騎をしていたら友軍から敗戦後に新発見となるマップ情報を貰う。もう4ヶ月も毎日プレイしているのにまだまだ我らはひよっこである。

6/6
 6月6日にUFOが、もとい雨がざーざー降ってきた。
 ワーカホリック気味に部屋掃除、風呂掃除。買い物、そして散髪で頭も掃除。夜に『ナインスゲート』(テレビ録画)観たけど別に悪くないね、これ。誰でもわかるオチを期待する人が多い日本のご時世にあっては否定する人が少なくないのはわかる気がしたけど。

6/7
 昼からずっとI坂さんの秘密基地で穴倉生活。
 たまに下界に出てくると、ここへ来るときは曇り空だった外が打ち付けるような雷雨になっていたり、その次は青空だったり、さらに雨降ってきたりと風景が毎回一変している。会社の近所にお天気ボックスを使ってる小学生でもいるのだろうか。げんこつ30発だ。
 こんなネタ振ってもこの場所では誰もリアクションしてくれなさそうなので、T崎さんに「『ザ・デイ・アフター・トゥモロー』みたいですね」とか時事ネタ言って済ます。
 でも私の世代にとって『ザ・デイ・アフター』ときたらレントゲン写真なTV映画だよなあ。
 I坂さんとの篭り作業は夜まで続いた。カレーせんべをかじりながら、マシュマロ好きで有名なナイスガイ・I上さんが卒業されたことを聞いたり。時代はかわる。
 作業はとりあえず終了。先週食べたうどんが恋しいが終電無くなりそうなので家でパスタを茹でる。
 かなり疲れたのでさっさと寝ようとも思っていたがKENと戦術論と兵器の運用方法についての意見を熱く語り合ってしまい結局遅くなる。

6/8・屋根の上の
 夕方、元上司に軽く報告をするつもりが些細な話で口論になる。先週の『新選組!』で芹沢鴨の前で斎藤一が沖田総司に言った言葉を思い出す。
 ともかくここでの話がきっかけで昨日の穴倉生活延長戦は夜スタートに。I坂さんには2日続けて多大な迷惑をかけてしまったが、より良いものに仕上がったので個人的には結果オーライ。
 Tシャツ一枚ではめっきり冷えた夜、雨に打たれながら徒歩で帰宅。


 そうそう、移動中の電車内で『ブレードランナー3』を読み終える。
 ここまできちゃうともはや映画ではなく全般的にディックがベースになってきた2のさらに続編の本作は、文庫本508ページの大作。
 虚実入り乱れる映画撮影という舞台設定が『スクリーム3』を思わせるが、こっちのほうが先なんだよな。
 2にあったビジュアル的華やかさや映画のようなアップテンポさは無くなった代わりにへんちくりんな世界観を楽しむ奇妙な小説だった。思えば遠くへ来たもんだ、と読書中ふと思ってしまう、そんな作品。
 残念ながら4は出てないみたいだが、これ以上原理主義者の怒りを買うのはやめようということなのだろうか。

6/9
 2日かけて作った納品物は無事に上司他の承認を得る。安心してたら夕刻から即実戦で使用するはめになり、状況のタイトロープさに後でひやひやする。来客対応で久しぶりにたいちょうやマリアに会う(って書くとなんかどっかのゲームみたい)。懐かしい雰囲気。
 昼はT崎さんに連れられて会社の近所のうどん屋に入った。別に悪くなかったが、先週末食べたものとは雲泥の差。うどん恋しやと想いが募るが、夜はばっちり雨だった。

6/10・腐れ縁
 本社での業務を終えたが仕事が終わらないので直帰できず実質2往復。会社に帰ってきたら久しぶりにのなーんさんと夜の語りモードになり深夜残業。
 ぎゅうぎゅうのJRに揺られていると、私の立っているところから少し離れたところにいる小柄だけど大柄の特徴的な男の姿が目に入った。
 けいじじゃん。
 いよいよ今年の秋に迫った休戦解除へ向けての7時間ミーティングを終えた帰りだそうだ。
 しかしこの満員電車の中には数百人の乗客が乗ってるだろうに。何でこういうところでばったり会ってしまうのか。
 けいじとはなぜかこういうことが頻繁にある。住んでる場所も違うし職場の場所も違うのに、街中で、駅のホームで、なぜか偶然会うのは大概この男だ。遠くからでも目に付き易い(最近は特に)存在感だけでは解決できないものがある。
 そのまま一緒に電車を乗り換えて終電接続。満員電車の中で8月にエロビデオ出すとか最新の怪しい情報をいろいろ聞く(一緒に乗っていた乗客がそれを2chに書き込んでたりすると面白いね)。
 別れ際に、また会社ぐるみの懇親飲み会やろうね、などと話して別れる。

 そして翌朝。仕事してたら後輩のS水から連絡。うちの(女子)社員たちのところにけいじから飲み会の誘いのメールが届いていたそうだ。
 私公認ということになっているが、当然のことながら私のところにはそんなメール来ちゃいないぜ。やってくれる。

 ひとみちゃんにフラれた後遺症ということで今回だけは許してやろう。
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