HPの更新ペースが早いのは現実逃避だよー、な時期に書かれた日記。散財も歯止めがきかなくなってますな。

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10/20・もう誰にも止められない
 もこなさんのが前座で出るので「第10回 横浜フラメンコ・フェスティバル」を観に行く。
 鞄には一眼レフ、三脚、借りてきたDVカムのフル装備である。
 開演は夕方なので久しぶりに横浜駅周辺を回ってみる。するとビックカメラにて、お気に入りのDVDシリーズ『ザ・ディレクターズ』「マイケル・マン」「ウォルフガング・ペーターゼン」が980円で売っていたので購入。「エイドリアン・ライン」も安かったがこれは持ってます。
 続いてルリヲちゃんの依頼で『誘拐犯』のサントラを探しにHMVへと足を運ぶと邦盤サントラ2枚以上で15%オフセールをやっていた。
 『プロジェクトゴッサム』での"ドライブ"用に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』「007」の前作『トゥモローネバーダイ』までのボーカルが全部収録されているベスト盤CDを購入しようと手にとるが、このところ散財が続いている気がするのでこの流れはよくない。ここはぐっとこらえてCDを棚に戻す。

 少し時間に余裕を持たせつつ、会場である関内ホールへと向かう。
 着いて驚いたのは、関内ホールの向かいにあった、私が小学4年生の時から愛用していた映画館「横浜東宝会館」が跡形もなくなっていたことだ。
 春に潰れたのは知っていたが、建物まで無くなっているとは。よく見ると丸井のイセザキ店だったところは別のビル(高層マンション)に建て替わっている。プリペイドカードを使う実験店にもなった東宝会館向かいのセガのゲーセンはコンビニになってる。
 幼い頃の思い出をぶち壊されている中で、大変なことに気がついた。東宝会館に併設されている花屋も東宝会館ごと消え去っているため、ここで花束を買うことができない。
 まだ時間はあるがとりあえず関内ホールへ行く。すると残念なことに「撮影禁止」の看板が。予想していたことだが重い鞄の中身はすべて無駄に。
 しかし写真もビデオも撮影できないとなると私は本当に手ぶらで来てしまったことになる。それはあんまりなので、ロビーの人に尋ねて一度ホールを出て最寄の花屋までダッシュ。
 ところが教えられた駅前の花屋は改装のため閉店していたのであった。あわてて別の花屋を探し出すが、花束を持って関内ホールへ戻った時はすでに公演は始まっていた。
 階段を駆け上ると、もうすでにステージでもこなさんが踊ってるよぅ!
 とりあえず階段のところから彼女の踊りを鑑賞してから、指定席となっている座席へ入る。演技の間とはいえ開演中だから顰蹙である。私はもうぼろぼろである。
 今回の公演では彼女はあくまで前座にすぎないので、私が彼女のダンスを見られたのは短い出演部分のさらにほんの数分であった。なんのためにここまできたのかよくわからなくなるが、花束は無事に買えたのでよかったということにしよう。
 その後のフラメンコ公演に関しては、前回と違って撮影作業が無かった分、一観客として安心して楽しむことができた。

 2時間の公演が終了し、明るくなった座席でほっと一息ついていると、隣の初老の夫婦が去り際に私に向かって会釈した。よくみると、それはもこなさんのご両親じゃないか!
 ってことは遅刻して座席に座る時の顰蹙っぷりは彼女の両親の前で行ったということになる。赤面して笑顔でおじぎすることしかできず、しばらく席から立てなくなる。
 彼女の両親が去ってからしばらくして私もゆっくり退場。

 とぼとぼと歩いていると東宝会館跡地の向かいのビルに以前から入っていたCDショップ・ディスクユニオンに目が止まる。おお、この店はまだ残っていてくれたか! と何か嬉しくなって店内へ入ってみる。
 店内には中古DVDセールと張り紙されており、2枚以上買うとさらに10%オフなのだということを知る。ちょっと見てみるか。
 売り場には商品点数はそれなりに揃っていて中には安いのもある。吟味していると店内のBGMが「蛍の光」に。閉店時間らしい。慌てて棚を見渡しているとDVD売り場の隅っこに輸入サントラCDコーナーを発見。つい流れで見ると、なんとそこには『ダイ・ハード』1作目のサントラがあるではないか。
 ずっと欲しかったのになぜか15年間まったく出なかったCDがついに発売されたのかー!
 今さら間はあるものの、「世界限定3000枚」という文字にもつられて3590円でも買ってしまいましたよ。これじゃこの前買った本編のDVDより高いな(笑)。
 さらにそのCD隣には「パラマウント映画90周年記念メモリアルスコア」という輸入CDが。こちらは2枚組なのに2590円。007のベストを見送った私も、その珍しさについ購入。(曲目はここ参照)
 (実はさらにその隣にはバーホーベンの『グレートウォリアーズ 欲望の剣』のサントラまであったが、さすがにこれは見送りだ!)
 で結局DVDのほうも『スクリーム』(1080円)、『トータルリコール』(1980円)、『ラン・ローラ・ラン』(1800円)と3枚も買ってしまい、さっきのCDと合わせて約1万2千円也。嗚呼散財。

 帰り、京急線に直接乗るため日ノ出町駅まで伊勢崎通りを歩くが、見慣れた店はほとんど潰れ、そこにはコーヒーショップや安売り食堂や100円ショップやコンビニに姿を替えて別の商店街になっていた。
 そして横浜ピカデリーや横浜松竹に続いて横浜オスカー1・2や横浜オデオン座など、映画館はさらに潰れており、その跡地のほとんどがパチンコ屋になっていた。伊勢崎町の映画館はここ数年で半分以上潰れたのではないか。諸行無常。
 結局なにやら一日で数万円が財布から消えてしまったが、こうしてマイケル・ケイメンの『ダイ・ハード』の燃える音楽を聴いていると「ま、いっか」という気になるダメな私。

10/19・ロストチルドレン
 KEYからの電話で起床。
 昨晩、突然「明日『鉄騎』をやりに行きたい」と電話してきた彼は、昼の12時に来る約束になっていたのだが、彼の家にヨドバシカメラで買った洗濯機がまだ届かないのだという。結局12時過ぎに二度目の電話をもらい今日の演習は断念することになる。KEYの今の家から1時間以上かかるのであった。
 来客が無くなったので私は洗濯や買い物をすませてからシアタールームにて『ロスト・チルドレン』を鑑賞することに。
 『デリカテッセン』も『アメリ』も『ヴィドック』も好きなのになぜか観ていなかった本作だが、疲れの溜まった体と頭には少々厳しかったらしく、小粋な話がなかなか頭に入ってこない。そこそこ楽しかったのだが、もう一度観ないとダメかしら。
 なおBBSで一時ロリコン話で少し盛り上がった時に、かるけんさんが挙げていたこの映画の主演女優・ジュディット・ビッテだが、9歳とはいえあの大人びた顔付きはロリコンとはちょっと違うような気がする。
 こんな子供から大人の女の顔をしているフランス人女優って凄い、と思う一方で、逆に年配の女性もとても若く美しく見えることも多い。フランス侮りがたし。
 映画を観終わると18時になっていた。有明のイベントも終わった頃だろう。4日間の激闘を終えたヒロターズにお疲れメールを書いていたら、書き終わる前に彼女から電話がかかってきた。彼女と夕飯を食べる約束をしていたのだ。
 自転車を走らせレストラン・フルールへ。ワインで乾杯。一日おつかれさま、とは言っても私は家でごろごろ映画観てただけだけど。
 彼女がHPで先頃完結させた小説は、本人の思った以上の良い反響が続いていた。(読者の中心層である)その主婦キラーぶりを褒め称えてたり冷やかしたり。
 食後のコーヒーは別の店にすることにしたが、いつもジョナサンというのもどうかという話になり、今日は蒲田駅近くのヒロターズお気に入りのコーヒー屋・和蘭豆まで行く。
 和蘭豆のカウンターには以前は気にとめていなかったのか最近置かれたのか、熱帯魚が飼育されていた。フラメンコのドレスのように美しくて鮮やかな大きなひれをひらつかせた泳ぎを見ていると、我々にとってはもう半月前になってしまった宮古での素晴らしい日々を回想させ、近いうちに絶対再びダイビングに行かないと、と何度も思わせる。
 もう小腹が空いたというヒロターズは、和蘭豆へ来るまでの道にあったラーメン屋へ行くかここでデザートを頼むかしばらく悩んでいたが、途中で「あっ!」と声をあげた。その声で私も思い出した。「今日『テレバイダー』の日じゃん!」
 「あんな番組のために、私らアホだねえ」と自嘲しながら、雨の中慌ててそれぞれの家へ飛んで帰る2人であった。
 ……ところが雨の日の我が家は、MXテレビの電波事情はすこぶる悪いことが発覚。せっかく帰ってきたのにまともに見られず。UHFブースター買うか?

10/18・耳
 沖縄旅行からもうすぐ2週間となり、ノイズを拾っていた私の耳も完全に回復しつつある。むしろこんなに長引くのも意外だったけど。
 耳の障害というとうちの父がメニエル氏病を長年患っているのだが、KENも昨年末に突発性難聴にかかったのであった。
 彼は一時は片耳が聞こえなくなるかもしれないと言われていたものの、早期発見・早期入院のおかげで復活をとげた。彼がもしあの時すぐに大きな病院へ行ってなければ、彼には一生モノラルの生活が待っていて、半年後に5.1chのサラウンドスピーカーを買うこともなかっただろう。
 そんなKENが先週友人たちと鈴鹿へF1を見にいった際、同行した仲間に同じ病気にかかって復活できなかった人がいたことを知った。耳の病気というのは外見ではわからないので実は世の中に意外と多いのかもしれない。
 そんな話も先日聞いたばかりだったので、夕方、Aちゃんが自嘲気味に「耳鳴りがしてさっきから右の耳が聞こえないんですよ。」とか私に語りかけた時には少し心配だった。
 さっそくKENにその話をしたところ、すこぶる驚いて「すぐに病院へ行くべきだ!」と言っていた。KENの受け売りでAちゃんを散々脅しておいたが、彼は結局夕飯を食べにいってからそのまま会社に戻らず家で寝込んでしまった。今は耳も聞こえてるというので少し安心したものの、重病の可能性があるときは心配なので明日ちゃんと病院行くといいけどね。
 と人を心配だけさせる話題を振るだけ振っといて今日の日記はおしまい。なんとか今週末も来週に仕事を残さずに乗り切りました。

10/17
 これは土曜日まで引っ張るのかなあと思っていた仕事がなんとか今日中に片付いたりして、そういう仕事が一段落するとちょっと嬉しい(正確には終わってないんだけど)。
 家に帰ると木曜洋画劇場で『エスケープ・フロムLA』。この前『ヴァンパイア 最後の聖戦』やってたと思ったのに。テレ東、カーペンター好きだなぁ。
 スネークといえば前作が『メタルギアソリッド』の元ネタだという話も聞いたばかりだし、そもそもこの映画好きなので、夕飯もそこそこに腰を据えてじっくりと楽しむ。
 敵のリーダーの声をソリッド役の大塚明夫がやっているのはちょっと面白い。スネーク対決だー!(でも確かにあのリーダーの顎鬚は大塚明夫そっくり)
 なお、大統領の声は羽佐間道夫御大が演じており胡散臭さが倍増。一度映画館で観た映画でも吹き替え版で見れば二度楽しめる。

10/16・ナイキとモンティパイソンと深夜番組
 朝6時起床。ヒロターズにモーニングコールして私は即二度寝。4日間がんばってね。
9時再起床。会社へ。春から言ってた次の業務がついに始まってしまったが、当面は前の仕事で手一杯。
 家に帰ってからは自分の時間。8月にウッチーさんに提供されたHPの更新内容、『セブン』ネタ(HOD2)を、実家で資料を回収できたのでやっと書くことにしたのだが、『セブン』の別ネタ(HOD1)も見つける。
 せっかくなのでこっちのネタも一緒に更新しようと、さらに素材を引っ張り出してスキャニングしていたらPCがハングアップ。書きかけの更新ページがすべて消えた。でも珍しくBBSに更新予告したことを思い出し、結局夜中に書き直す。
 夜は三谷幸喜の新番組『HR』を観る。先週の第1回は見損なっていたが、舞台風のつくりのシチュエーションコメディは期待通りの面白さだった。元々三谷幸喜を知ったのはテレビだが、特に面白かったのは『ショウ・マスト・ゴー・オン』や『巌流島』など、NHKで放送された舞台の中継だった。で、舞台劇っぽいこのドラマはとても私向き。
また、ドラマ終了後に流れたナイキのCMにびっくりした。というのもCMに使われている歌が、モンティパイソンの映画『ライフオブブライアン』のエンディングソング『Always loook on the bright side of life』だったのだ。しかも歌にあわせて口笛を吹く面子が小野にロナウドに、その他なんか知らんけど有名スポーツマンいっぱい。すげー!
 メンバーの一人であるグレアム・チャップマンが死んだ10年ほど前に追悼CDとして復刻したのがそもそものきっかけだったのか。当時は英ビルボードで1位をとったこともあるほどなので向こうの人にとっては有名な歌かもしれないが、日本人にとってはまあまず無名の曲。パイソニアンはびっくりするよなあ。
 早寝しようと思いつつHP更新作業をしているうちに本場のシチュエーションコメディ、マイケル・J・フォックスの『スピンシティ』が始まった。こんなのいつの間にやってたの? つい観出したら止まらず、またしても寝不足。ただでさえジョーと星があるのに。水曜の夜は覚悟が必要だ。

10/15・安物買いのデータ失い
 事件は先週の頭に始まる。
 楽しい宮古の思い出を動画に収めたmoviの撮影データは、帰宅した晩に家でDL中ハングしてサヨナラしてしまったのだった。
 早速、翌日(月曜)デジカメmoviの発売元・エヌエイチジャパンへ電話を入れた。
 この日記をまめに読んでいる人ならご存知の通り、この機械で、これと同じ問題でクレームを以前もいれているのだった(2002/2/13)。
 話が早いだろうと前の担当者の名をリクエストすると「退社しました」とつれない返事。歴史は残酷なのであった。
 新しい担当者のN野氏に、これが2度目であることと前回1ヶ月近く放置された(2002/3/1,4,6)ことを伝え、その日の晩に機械を送った。
 すぐに連絡があるかと思ったがその後は、特に連絡も無いまま過ぎていった。そして先週土曜、突然宅配便が届いてデジカメは戻ってきた。
 添付の手紙には「問題なかったが念のため新品と交換しておきました」とあり、宮古の思い出の写ったスマートメディアはきれいにフォーマットされていた
 リードエラーを起こすディスクに入ってるデータをサルベージしてくれと頼んだのに、旅行のデータを消してなんの連絡も無いまま返してくるとは……。
 ところがクレームいれようにも今日は連休初日。土曜の昼間はそれだけでひとしきり怒っていた私だった。でも思い出すたびに怒りが収まらないため、しばらく記憶から消しておくことにした。よって当日の日記にもこの件は載ってないのであった。

 そして連休は終わり、火曜日が来た。
 エヌエイチジャパンに電話し、N野氏に静かに怒りを伝える。確認の後折り返された電話では「担当者がメモを見忘れるという手違いでした」という、至極単純な回答が返ってきた。
 さて。ではこれからどうしようか。
 というのも、すでに2度も同じ症状で致命的な問題を起こしたカメラを、今後も使い続けるほど私は馬鹿じゃない。
N野氏は、数ヶ月前に発売したmoviの新型movi neoと交換してくれるという。
 しかし本体もしくはDLソフトに問題がある中で、スイッチ部分以外はほとんどマイナーチェンジにすぎないこの新型に替えたところで同じ問題が起きるのではないかという心配を私には捨てきれなかった。
 で結局どうしようか考えた結果、近日発売予定になっているMovixが出たときにこちらと交換してもらうという話にして、一旦保留することにする。
 このメーカーで最初に買った超小型デジカメSPYZは、欠点はあったもののそれなりに楽しめたのだが、今回の件ではかなり懲りたよ……。
 ちなみに以前の日記で「タダでもらった」と喜んでいたフラッシュ付きデジカメのboxxは数回使用後故障した。今回、ついでに送って修理交換してもらったけど。

 というわけでこの件はまた続くということで、日記を続ける。
 2週間の慶弔休暇をとっていた雲丹さんが帰ってきた。何でも全所有物の4分の3を処分したとのこと。雲丹さんのことである。きっと中には檄レア(あえて誤字)な同人誌とかソフトとか山ほどあったろうに「売るのが面倒なのですべて捨てた」という。
 自分が昨夏、実家の引っ越しのときに捨てたコロコロの山のことを思い出す。あーん、もったいないよう! 雲丹さんはまだ「タンスにCDが山ほど入っていて嫁さんの服が入れられない」とか言ってるので、家のマンションのゴミ捨て場はきっと近日中に再び宝の山になるはず。どうですか? JH吉田さん、張り込んでジャンクハントします?(っていうかその前に本人に頼め)
 会社帰りに閉店間際のマルエツで買い物を済ませて店を出ると私を呼ぶ声が。フラメンコの練習が終わったもこなさんだった。
 こうやって偶然会えるのはなんか嬉しいものだ。「ちょうどご用があったんですよー」と笑顔で話しかけるもこなさんのところへ近づく。そして数分後、私はパー券……もといフラメンコ鑑賞券(4千円也)を手にしていた。今週末にあるステージのチケットだ。
 彼女は笑顔のまま(先日警察からの連絡で無事に復活した)赤いディズニー自転車で走り去るのであった。

10/14・値千ペリカ
 昨日買ったDVDの特典でもらった20世紀フォックスの歴史を綴る2時間DVDを寝ながら見て過ごしてもまだ体のダルさは抜けなかった。先週の疲れが1週間経ってもまだ残ってるというのも、こりゃもうすっかりオヤジだ。
 ばったりベッドで横になってるだけというのもなぁ、と思って、そういえば8spotsにカイジ読めと言われてたことを思い出し、1〜3巻を鷲掴みにして読み始めることにした。
 あっという間に読み終え、本棚からさらに3冊ほど掴んでからさらに読み耽る。最初の鉄骨の橋を渡り切ってからふと点けっ放しのPCに目をやると、ヒロターズから話しかけられていた状態になっていたことに気付いた。漫画を読むのに夢中になっていて音に気付かなかったらしい。
 「えーっと。ケーキができたんですけどどうしましょう」
 そうだーっ! オレはヒロターズにケーキをねだっていたんだったっ!

 慌てて彼女に取りに行くと伝え、自転車で彼女の家へと向かった。
 髪を短くしたヒロターズはなかなかキュートだが、服の袖を少しめくってみせると、痛々しい日焼けでむけた肌が。うう、側にいながらすまないのう。
 おいしそうなはちみつのケーキをおすそ分けしてしてもらうが、それだけではさみしいのでジョナサンで一緒に夕食をとることに。
 撮り貯めた宮古島での写真を彼女に渡すと、彼女も撮った写真のうち私の写っているものを何枚か渡してくれた。写真を見てちょっとびっくり。なかなか素人が撮りにくい、なかなか素敵な構図の写真だった。自分の写っている写真で気に入ったものというのはなかなか無いのだが、これは特別。ヒロターズの非凡な才能をまたみつけてしまった。

 家に帰って、HPの更新などしてからまた何となくカイジの続きを読み耽る。
 ジャンケン勝負だけで連載開始から単行本5冊分を持たせてしまうその有無を言わさぬ圧倒的勢いと、ヤンマガ読者層に刺さりそうな人生訓の挿入具合など、確かに人がこの漫画に魅了される気持ちは何となくわかる。
 とはいえ話の展開は実に単純なので、次にどんな展開が起きるのかはバレバレで、単行本1冊分くらい前に大体大筋はわかってしまう。
 フフフ、次はこう話が展開しないとこの漫画は面白くない。ははーん、やはりこうきたか。やった。オレの思ったとおりだ。ということは次はこうなるだろう。そう、そうこなくっちゃ。
 ……と読み続けていながら、「賭博黙示録」編13巻まで読み通し、さらに「賭博破戒録」の1巻を手にとって読み出してから、隣の家の柱時計が2時の鐘を鳴らした。そこで気付いた。

 まてよ……本当にそれが正しい判断だったのか?
 ……おかしいっ! おかしいぞ……!……考えてみれば相手は人気作家だ。経歴も厚い。そんなヤツがオレ程度の男に読み解かれるほど簡単な方法で読み飛ばせていけるものなのか?
 確かに……確かにオレはここまで読んできて……先が読めるとは思っても……そうだっ! つまらないと思ったことはないっ!
 そしてっ! 今のこの時刻は……2時っ!
 しまったっ! ……まさか、これこそが……ヤツの……術中なんじゃないかっ!!

 オレは……この漫画をっ……完全に自分の手の内にあるものだと思い込んでしまったんだっ!
 しかし……気がつけば……唯一切りが良く終えられるはずの「黙示録」13巻を読み終えてからも……なお「破戒録」の1巻を手にしていたっ……!
 そして今っ! とうに就寝するつもりの……時間を越えていることを知ってさえもっ! オレはこの手の中の……本のページを捲るのを……やめられないっ!
 ……これこそが……ヤツの……福本伸行の狙った通りじゃないのかっ! ……やられたっ!

 と、そんなことを思ってしまってからは、何とかその1巻を手から引き剥がしても、興奮した心が収まることもなく、ベッドに入ってからもいつまでも寝られないのでした。ちゃんちゃん。

10/13
 昼過ぎに思い立って実家へ日帰りすることにする。
 電車とバスを乗り継いでも1時間半ほどのところにある実家は、社会人3年目までは毎日通った距離であるのにもかかわらず、今ではなかなか行くのがおっくうな距離である。
 今日は途中買い物があって川崎へ寄る。母の仕事のために必要な写真フィルムをヨドバシで買うためだったのだが、ついでに寄ったDVD売り場でつい『ソードフィッシュ』『サウンドオブミュージック』『フレンチコネクション』を購入してしまう。
 廉価とはいえ3枚も買うとあなどれない金額だが、それでも6000円。ゲームソフトだと1本分の値段。そりゃゲームなんて買わなくなるというものだ。
 実家へ沖縄みやげとして酒のつまみを買っていたので、せっかくだから川崎西武の地下でオリオンビールも買っていく。なんか魚屋で買い物して帰る釣り人みたいな気持ちになる。
 実家の近くは緑が多いので、渋滞した車道の横を歩いても緑の匂いでなかなか気持ちがいい。やはり人間、自然のそばで生きるのが一番だと思う。
 今日も実家では猫が玄関から出迎えてくれるのでなごむ。同人誌の校正作業中の父に、昨日届いた、昨年末に亡くなった伯父の遺稿を編纂した本が大変よかったと伝える。なお以前日記でも触れた「葉山日記」は朝日新聞の書評にも載ったために東京の書店でも買えるようになったということだ。朝日とってるのに気付いてないし。
 その後は資料室に籠って、HP更新用の映画のパンフやらゲームソフトやらを引っ張り出す。数百のパンフやゲームソフトはとても全部持ってはいけない。あとは『プロジェクトゴッサム』プレイ中に聴きたい音楽のCDとかいろいろ。
 本棚を漁っていたら、途中昔会社の人たちが作った「ときメモ」の同人誌が出てきてつい読み耽る。前書きを書いた雲丹さんは結婚に際してエロゲーはすべて処分したとか聞いたけど……。
 夕食を食べてから東京へ帰宅しHPを更新。珍しい写真もあげたのでなかなか面白い更新になったとは思うが、いよいよブロードバンドじゃないと開けなくなりそうな重いページになってるね。

10/12・ザ・ドライバー
 4時過ぎに寝たもんだから案の定起きても眠くて調子が出ない3連休初日。
 相変わらずルパンのBGMがよく似合う『プロジェクトゴッサム』をまったりとプレイしてから食欲がないので夕飯はまたしてもほっとけーき
 夜は『ゴッサム』の影響か、サンフランシスコの街を激走する車の映画『ザ・ドライバー』を観る(予告)。
 古い映画(1978)、古いDVDなので画質は望むべくもないが、全編ハードボイルドな映画を久しぶりに満喫。無口なライアン・オニールに惚れる。最近のかっこいい音楽が流れ続ける映画ではなく、最低限の音楽、最低限のセリフ数。ああ、いつの時代も、やはり男臭い映画といえばウォルター・ヒルだよなぁ。
 でも、なんで観たこともないこの映画のDVDを買ったかというと、きっと『ゴッサム』の影響よりもイザベル・アジャーニの黒装束が何とも魅力的だったからなんだろうな、と観終わってから思う。
 しかし観終わってから「テレバイダー」見損なってることに気付いて動揺する私にはハードボイルドのかけらもありません。

10/11・婿養子
 最近流行りなのかもしれないが、会社の同僚というか先輩のAちゃんが婿養子になるそうな。
 良家のお嬢さんと結婚するのだという話は、実は少し前から(社内では数少ない既婚者である)私に打ち明けてもらっていたのだが、一応ナイショっぽかったので秘密にしていたのだった。
 ところがいよいよ月曜に結納ということになり嬉しさが溢れたのか、あちらこちらで本人が何気なく「意図的に」漏らすようになり、ついにうちの部の全員の周知となったため、せっかくなので日記にも書いてみることにする。
 人に話す時、二言目には「天皇と親交もあった由緒正しい」家というからどんなでかい家なのだろうと思っていたが、庭で撮ったという婚約者の写真を見せてもらったときの広そうな背景を見て「確かにでかい家だ」とうりうりさんと驚く。ところが「いえ、これは私の家です」という。なんだAちゃん金持ちなんじゃん! と二度びっくり。
 とりあえずAちゃんには「今の会社買って社長クビにしてのなーんさんを社長として迎え入れたらどうですか?」と勧めておく。笑っていたがまんざらでもない様子だ。ホントにそれだけ金持ってそうなところが恐い。私も一度身上潰すほどの無駄金を使ってみたい。

 さて、最近の私の仕事のパラレルぶりは自分でも笑ってしまうほどで、2世代前の土星間航行の頃を思わせる多忙さだ。とはいえ情熱は当時を維持できているわけではないので仕事を多く残しながら帰宅。
 ヒロターズの名古屋みやげのインスタント味噌煮込みうどんをおかずに夕食を食べていると、もこなさんから電話をもらう。
 荷物を受け取りがてら、近所のファミレスでデート。またやけくそに短いミニスカートで現れた彼女に久しぶりにびびる。
 盗難していた自転車が見つかったとか、急遽再びフラメンコの舞台に立つことになったとかいろいろ近況を聞きながら、気がつくと身の上話にもなってたりして、ついついドリンクバーのコーヒーをおかわりしすぎて家に帰っても眠れなくなる。
 HPの更新をする際に、久しぶりにSFCのFDD(たけぴぃの香港土産)を起動。絶対消えないSRAMの安心感に、当時はお世話になりました。
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