34回目の誕生日をひっそりと終え、さらに加速度を増して仕事が充実していく6月中旬の日記。

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6/11・『オペレッタ狸御殿』
 来週金曜日で打ち切りになってしまう鈴木清順監督最新作である『オペレッタ狸御殿』を昼から観て来る。というか既に朝と昼一の2回しか上映しないのである。

 岡本喜八亡き今、私が次回作を待ち遠しく思い、必ず観ると言い切れるのは日本の映画監督はもはや鈴木清順と宮崎駿くらい。そんな待望の最新作である。監督、既に82歳。しかし老いて益々盛んと言うか、全く守りの姿勢がみられないというか、晩年は丸くなった映画を撮り続けた黒澤明や、作品を観る限りすっかり呆けているように見える市川崑とは対照的に、相変わらずとぼけた愉快な映画を撮っている。
 オダギリジョー目当てで来た客へ洗礼を浴びせるかのように冒頭からありえないほど濃い化粧と衣装で着飾った平幹二朗の歌声が流れ、薬師丸ひろ子の力強い美声が久々に聴けるかと思えば子供がそれを遮ったり、そもそもその歌詞を書いているのが浦沢義雄だったり(というか今回の脚本)、どこまでまじめなのだか、ふまじめなのだか、終始なんじゃこりゃ映画である。しかしこれが面白い。
 心配していたチャン・ツィイーも今までで最も輝いていたし、山本太郎が嬉しそうに好演してたりしつつ、これはどこから見ても待ち望んでいた鈴木清順の最新作であった。ただ、オダギリジョーがもう少し頑張ってくれていればなあ。もう少し仕事減らして1本に力注いだほうが良いように見える。
 と、観ている私と8spotsは非常に満足していたが、パパイヤ鈴木の寝てるシーンで、前後左右4チャンネルで観客のイビキ聞こえてきたのは苦笑もの。まあ純愛映画みたいなの期待した一般客にはそういう映画なのかねえ。
 個人的にはジャンルと音楽の好みで『ピストルオペラ』ほどの感動は得られなかったのは事実だけど、数年に一度、この監督でしか観られないオリジナリティの嬉しさに評価は(☆☆☆☆)。

 とまあ昼間からこんなノーテンキな映画を観て、その後寄ったさくらやでDVD『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』と、8spotsの大好きな『サイン』(KENに気狂い呼ばわりされそうな予感)をセットで買って来て、夜に前者のほうを観た。
 こっちはこっちでやはりどこを取ってもクローネンバーグの映画。しかも監督のノリが良かったのか、ミステリー映画としてのバランスが取れているのか迷走気味の『イグジステンス』より全体的な完成度も高い。監督のはっきりとした物言いも清々しい特典映像も全部一気に見てしまった。評価はもちろん(☆☆☆☆☆)ですよ。今日はなんか映画三昧な感じで非常に満足。



 ところで、うちのやしゃま君は流石に映画館へは連れて行けなかったものの、クローネンバーグの映像美には興味を持った様子。
これがふりんというものか
 途中から身を乗り出して映画に釘付けになってしまっていた。
じけんのしんそうがきになるね!
 すっかり主人公に感情移入してしまったのか、映画にすっかり見入ってます。
れいふ・ふぁいんずはひじょうにこうえんだったとおもいます
 でも他のお客さんに迷惑だからそういう行為は止めようね。
 それができるまで、こどもは映画館には連れて行けません。

6/12・模造記憶
 久しぶりにヒロターズとモンテローザファームで昼食。お互い疲労が垣間見えるためか、それともバイキング形式=食い放題なので会話する余裕が無かったのか、仕事の話題はほとんど出ず、2人して一心不乱に食い続ける。

 食後はやしゃまるに会いに家へ、そのままご休憩。ヒロターズ来訪3度目にしてついにやしゃまの接近を体験。格段の進歩。ただし5mほど離れてたけど。

 その後散髪と買い物で2度でかけてから夜はDVDでリドリー・スコットの『誰かに見られてる』を観る。劇場公開時(たけぴぃと今は亡き横浜東宝で観たんだよなあ)は、かなり良作の佳作だった印象なのだが、今日観てみたら80年代のバブリーな空気と濃い化粧と、主人公(トム・ベレンジャー)の不倫ダメ男ぶり、どこを見ても痛々しくて評価するなら(☆☆)以上にはならない。
 覚えていたのは冒頭のニューヨークの空撮とスティングの歌声と、途中で流れるニューアメリカンオーケストラバージョンの「メモリーズ・オブ・グリーン」。そこから「リドリー・スコットらしいおしゃれでムーディな映画だった」という高校生なり立て17,18年前の記憶はガラガラと崩れ落ちていったわけです。
 観終えると深夜になってしまったので口直しできなかったけど、もし昼間に観てたら絶対他の映画観直してたと思う。

6/13
 会社帰りの家へと向かう夜道を歩いていたときのこと。大学時代に撮った映画で主演をやってもらったこともあるクラスメイトの"たま"から久々に電話がかかってきた。
「おたんじょうびおめでとうー!」 気がつけば既に12時を過ぎている。
 明日も仕事一杯だけど、誕生日を祝ってくれた1人目が女性だったのは幸せなことじゃないか。

 でも1ヶ月後のたまの誕生日を覚えている自信は無いわけだが。

6/14
 自分の誕生日くらい午前様は避けようと思い、久々に早く帰ってきた。駅のコンコースで『Mr.インクレディブル』のDVDを売っていたので自分への誕生日プレゼントに買おうかとも思ったのだが、流されていたトレイラー観ていたら買う気が失せてしまった。
 BE地下で寿司など買って、カフェラミルでミルクレープ買って帰宅。終わり間際の『ザッツ・エンタテイメントPart2』を観ながら、いつもよりちょっと豪華な食卓。その後脅迫神経症の男が主人公の『名探偵モンク2』(NHKBS2)を、初めて観ることができてのんびりした気分に。

 朝プレイし忘れると帰宅時間によっては毎日のスタンプを貰い損なってしまう『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』だが、今日もぎりぎりまでプレイするのを忘れていて、12時5分前に起動したら川島教授から「お誕生日おめでとうございます」とそっけない一言を言われた。
 その後トレーニングをやってみると、誕生日プレゼントに音声入力で計算の回答を答える問題(音声計算)をプレイできるようにしてくれたが、これはたまたまスタンプが一定数貯まっただけだ。
 私が川島教授と格闘している間に実家の母から電話がかかってきた。テスト中だったので8spotsに応対してもらっていたらすぐに時間が過ぎて、母のお祝いの言葉を聞かされている間に15日になった。

6/15
 ジャイアンの誕生日を祝うことも無く、今日もipod shuffleでこのところリピートし続けている『ファントムダスト』のサントラを聴きながらおでかけ。
 思わず躍動感のある動きで手をぶんぶん振って階段を駆け上りたくなる、などということもなく、雨の中とぼとぼと徒歩で駅へ。この2ヶ月の間、駅までいろいろなルートで歩いてみたが、やっと最短ルートを見つけられたような気がする。
 本日は朝から立ち寄り、現地にて極めて前向きな打ち合わせ。いろんな人(しかも先輩だ)が私のために努力してくれるのは本当にありがたいことだと思う。無茶なスケジュールは相変わらずだが頑張ろうという気になる。
 夕刻より中野坂下へ。外出先でシャチョーレーザー。難易度NORMALまでなら無敵なのである。ここでも前向きの力を授かる。うーん、こまんだーさんを連れて来たかった。

6/16
 今の仕事に結構関わる衝撃の新事実発覚。偶然には理由があったのだ。
 それを実現させるのは一見非常に困難に見えるし、締め切り時間もないし、無理だと決め付けていたら、その後久々に連絡をとった新人時代の先輩の氷水さんから檄を飛ばされ目が覚める。そうだ、ここで努力を怠ったら後で後悔する。皆にボランティア強要しているのだから、そういうことをしてはいかんよなあ、と気を取り直す。頑張ります。

 帰りの電車でルリヲ君に再会。『サイン』の再来と騒がれている『フォーガットン』を観てきたそうだが「面白かったよ! 10人が観たら9人はつまんねっていうかもしれないけど」だと。それは観ねば! その後、2人で『サイン』が如何に面白かったか比較的熱く語る(8spotsが参加したがりそうな会話)。あと『スパイダー』最高とか。『オペレッタ狸御殿』は観てないというので『ピストルオペラ』を貸す約束をする。

 電車を降りてから10分で到着する家までの道のり。
 家に電話すると買い物を頼まれたのでコンビニへ寄ろうかと思いながら数歩歩いたら携帯が鳴る。頼み忘れたものでもあるのかと思ったら全然関係ない取引先からの仕事の電話だった。
 あまりに腑抜けた話をされるので飽きれたり白けたり。すぐに目的地のコンビニの前に着いてしまったが、電話は終わらない。人通りの多いコンビニの前で長電話しているのもどうかと思い、道路の向こうの路上で会話。怒ったりなだめたりしている間、私の横をチンピラの軍団や若い衆がたまに歩いていくので、いつ「お前うるせえんだよ!」とか怒られるかわからないので内心は冷や冷や。
 気が付けばコンビニの前で30分くらいですよ。まったく何やってんの。

6/17
 帰りの電車に乗り込もうとすると、さっきまで仕事半分のメールを送り合っていたクリハラさんに偶然出会った。
「今日PCのブックマークを整理していたら、やだよさんのサイトを見つけてしまいました」

 普通誰でもそうだと思うのだが、私も表の生活ではHP持ってることはあまり公言していない。結果的に私がHPをやってるのを知ってるのは、在校生ではルリヲ君とむっきーさんとぎどさんくらいなのではないか(terraとか弟さんとかは絶対忘れてると思うし)。またひとり増えたのねえ……とは言ってもここに書く内容が特に変わるわけではないわけですが。
 ともかく、さっきクリハラさんから貰ったメールが「私の結婚式にはデリカテッセンと私を愛したスパイとぴたテンとbrazilとone more kiss,dearを流したのですが誰にも気付いてもらえませんでした」という、急にマニアックな内容になったのはそういうことだったのか。

 関係ないけど、よく結婚式とか2次会で『I Will Always Love You』、特にホイットニー・ヒューストンが『ボディガード』でカバーして歌ったバージョンが流れることが多い。でもあの歌は、『ボディガード』観てもわかると思うが(って私は観てないけど)、未練たらたらの女の気持ちを綴った別れの歌だよなあ。誰に向けて歌ってるのか一度新婦に聞いてみたいと思ってしまう。あと誰の結婚式か忘れたけど弾き語りやってたピアニスト、あんたは確信犯。頼まれたら止めようよ。

 閑話休題。クリハラさんはサントラCDを収集してたのだという。『ヒッチャー』のサントラを持ってるそうでそれは是非聴いてみたい。「『ヒッチャー』は国内版のDVDがしょぼいので、せめてドルビーサラウンドの北米版ですよねえ」とか振ると「そうそう、あの、もの凄い安っぽいスリラー映画みたいなタイトル画面の」と返してくれたりして、2日続けて映画話ができる幸福。

6/18
 これを書いている現在は木曜。日記更新も完全に滞ってます。

 平日が忙しくても土日がある余裕。
 今日は夕方前に起きてから、『バットマンビギンズ』でも観に行こうかと思ったのだが、夕刻過ぎから目が痛くなってきてDVDすら見れなかった。

6/19・さようならKEN
 月末に日本を去るKENを送るHALO2例会。
 すっかり多忙になったメンバーだが今回は音沙汰の無い種を除いた全員が参加、KENとの別れを惜しもうとしたのだが、その張本人から「7月20日前後に一度戻ってくることになった」と、雰囲気ぶち壊しのコメント。
 一方もうひとりの話題の人が結婚とスイートホームへの引越しを控えたぶちょーだ。先日愛車を売ってしまった彼の今の車はファミリーカー。同乗したKEY曰く「車が丸くなってます!」。ぶちょーの中身もこれからどんどん丸くなっていくに違いない。でも幸せならそれでよし。
 ともかく今日は久々の10人以上対戦を楽しむべく、新居初の前回とはまた違う部屋編成で対戦。5畳の畳部屋に大人を5人も入れてすみません。
 皆すっかりオンライン対戦からもゲームからも遠ざかっていたようで程よくプレイスキルも落ちて良いバランスでの対戦に。
 結果はご覧の通り(ゆうちゃんは最後に参加したので登録なし)。

 ともかく皆さん大暴れしまくり。私のいたチームが勝ったし楽しい対戦だった!
 追加マップでの11人対戦の後、「このところ送別会続きで毎日飲んでばかりだよ」と渋るKENを無視してしゃぶしゃぶ+すき焼き食い放題の店で歓談。

 さらに仕事を終えたIZAYOIさんをKENが確保してきて私の自宅で2次会。しょっちゃん、おげしょ、こまんだーさんまで残ってさらに飲む。といっても飲んでいたのはKENばかりだったような気もするが。
 終電で解散。皆さんお疲れ様でした。また来月。KENもね。

6/20
 フレメンさんの余りの熱狂度合いと、彼からの(チネチッタの分は売り切れても)東宝シネマズはまだ席ありますよ、という連絡を聞き、思わず0:00開始の回を予約してしまいました。『シスの復讐』先々行上映。
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