旅行を除いてこんなに貯め込んだことはこの6年で無かったよなあ、ということは多分この6年で最も忙しい時期だと思われる6月下旬の日記。

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6/21
 このサイトで同人誌を作って夏コミを目指せ! なんて話していたのは昨年末のことだったのだが、とてもそんな余裕がなくなってしまったのは見ての通り。
 ただ、今自分がやっている仕事は、あのときの情熱とさほど変わらないのではないかと思ったりする。おかげかこうして一日を会社で目まぐるしい生活をしていても不思議と辛くないです。
 肉体的な限界は別だけど。

6/22
 今日もいっぱいロハで仕事を頼んでしまった。厚かましいお願いがどんどん平気でできるようになっていく。
 久々に昨年までの同僚たちと顔を合わせたら、全然変わってなくてちょっと嬉しかった。
 彼らのデスクにはANAのフライトアテンダント人形がコンプして飾ってあった。

 入社当時の先輩のところに電話。缶詰になっていた。厚かましいお願いをしたら、逆にハッパをかけられて、無謀にも敵陣に協力を求める電話をするはめになった。やる前に諦めて後で後悔するくらいなら玉砕したほうが気持ちが良い。失うものがあるわけでなし。

6/23・玉音放送
 こんなにいっぱい写真撮られたのは結婚直後にアルバム作った時以来人生で2度目だが、今回の私は寝癖頭。恥ずかしいなら身なりくらいはちゃんとするべきだ、と自問自答する。

 今日は北山さんとおそろいのTシャツを着て長い長い雑談と映画談義(『リベリオン』とか『ショーン・オブ・ザ・デッド』とか『28日後…』とか『カンフーハッスル』とか『ザ・ビーチ』とか『ヴィドック』とかいっぱい)を終えデスクへ戻ってくると、長い長い大体2年に渡る戦いの終わりを告げるメッセージが私のところに届けられていた。
 これを聞けるときには天使の歌声でも聞こえてくるかと思っていたのだが、今は別の戦場で死に物狂いになっている私にはちょっと実感がわかない。
 上司に報告をすると笑顔で握手を求められた。「本当にめでたいんですかね?」「あたりまえだろ」という会話を交わしたら、初めて少し実感が湧いてきた。

 先日の特攻が玉砕になる連絡を受けたのもほぼ同じタイミングだった。

 帰宅後のメッセンジャーのゆっきさんの名前の表記「大野さん最高」で『げんしけん』6巻の発売日が今日だったことに気付く。
 しか朝の出社時間には開いてないし、夜帰るときに寄る深夜営業の本屋も無い。どうやって買えばいいのか。

6/24・遺跡発掘
 突然電話で呼び出され、本社ビルから少し離れたところにある別ビルの地下1階へ。
 そこには会社創設以来ずっと保管され続けてきた大量の資料があった。
 1960年とか昭和40年とか書かれた古びたアルバムを丹念に1つ1つ見ていると、亡くなった祖父の遺品やアルバムを観て「まあおじいちゃん、この頃若かったねえ」「懐かしいわねえ」といっている遺族の気分になる。
 しかし何度も引越しを経ていたにも関わらずこれだけの貴重な資料が発見されるとは、なんて素晴らしいのだろう。
 しかしいよいよ持って自分のしている仕事がインディジョーンズばりの考古学だか発掘作業になっているような気がしてきて、笑えてくる。

 夜は党首と石井さんと会食。なぜか最も盛り上がったのは仕事と関係ない1コイン天界クリア話。
 このところ「朝=菓子パン1つ・昼=社員食堂・夕=菓子パン1つ・夜=カップラーメン」という生活だったので久しぶりにまともな食事をとった気がする。

6/25・『シスの復讐』
 今日は『スター・ウォーズ』の先行上映を観に行く日だ。0:00の回の予約を2枚しているが一緒に行く人を誘う暇が無く、気が付けば当日になっていた。

 出社時間を少し遅らせて川崎駅前の本屋4軒を回るが、『げんしけん』6巻の同人誌付きは全滅だった。
 呆然として会社に向かうが、到着駅に着く前にはっとして、1つ前の駅で降り、さらに2軒の本屋をハシゴするがやはり売り切れている。
 徒歩で会社に着いたときは到着予定時刻を1時間近く遅らせていた。
 誰もいない職場でする仕事はなかなかはかどるが夕刻になるまえに2人の同僚がやってきた。みんながんばれ。

 帰宅すると21時ちょっと前。メッセンジャーのフレンドリストに久々にこまんだーさんを見かけたので、こまんだーさんをSWに誘ってみる。
 彼は「月曜からずっと会社に泊まりこみで今帰ってきたんですがシャワー浴びて伺います」と答えた。

 おしりさんのメッセンジャーの表記で「アド街ック天国」が「宮古島」だったのを思い出し、慌てて観る。
 宮古島はもしかすると世界で2番目に好きな場所かもしれない(1番目は実家のある町)。
 いつも通っているお気に入りの居酒屋たちが出てこないことに逆に少し安心しつつ、ゆっきさんの車で回った観光地の思い出を回想。
 並行してAMAZONで『げんしけん』を探すと……発見! 慌てて注文。

 23時過ぎにこまんだーさん到着。脳を鍛えた後映画館=川崎TOHOシネマズへ向かう。

 映画は満員の観客に拍手を持って迎えられた。
 ……もの凄い映画だった。中盤からは場内の熱気も最高潮、スクリーンに展開するジェダイの危機に合わせるかのように館内全体が汗の匂いで沸き立ち、アナキンとオビワンの戦いを見守る手には団扇が握られる。天まで焦がす溶岩の光にうんざりした観客の顔が反射……っておい! この映画館おかしくないか!?
 いつも閑散とした映画館なのに、今日に限って満席だったからエアコンの設定を間違えていたのか、それとも単なる故障だったのか。

 おなじみの「すっちゃらっちゃらっちゃたたた」というクレジット曲と共にもう一度拍手が起きた。クレジットを最後まで観続けた観客たちが館内から出て来た時の顔はとにかく汗と疲労。皆口々に「廊下は涼しい!」「ああーやっと終わった」「暑かった……」と呟いた。出口で頭を下げる経営者らしき男に抗議している客もいた。
 今日観た客の中にはこれから何度かこの映画を観る人はいると思うが、少なくともここで観たいという人は一人もいないと思う。

 で、そういう決して万全ではない状態で観る羽目になった映画なんだが、内容はどうだったかというと、(以下心配なので色消します)「これまで何度も口頭で語られてきた内容が初めて絵になったというか、パズルのピースがすべて埋まったときの、達成感というよりもゲームが終わってしまったときの喪失感というか、そんなにSWを愛してない私にまでそういう亡失感があるとは思わなかった。
 前作で半裸の活躍をしたナタリー・ポートマンの真の笑顔は最後まで観ることはできず(いやしょうがないんだけどさ)、気が付けばクレジットの一番上にいるのはユアン・マクレガーというのもなんだか主役不在な気分だったり。
 あと宇宙空間で首チョンパしたR4の残酷表現にちょっとドキリとしていたことを忘れるかのように、後半にかけてはうんざりするほどの死屍累々。それというのも、あんなに伝説化してきたジェダイナイトのあまりの弱さよ! ヨーダが見せたことをきっと全員がやってくれると信じていたのに! ジェダイを倒せるのはダースベーダーだけだと思っていたのに! ルーカスよ何をそんなに荒ぶるほどの怒りを見せるのか。何がそんなに悲しいのか、と心配してしまいたくなるほどの死、死、死。最後まで続く死の行軍。最後にはハン・ソロが『ヒャッホー!』とか言ってくれるようなオチを期待しているであろう観客は、"想像していた"けど"期待していなかった"オチに困惑、或いは涙するしかないのか。
」というわけで決して満足しているわけでもないんです。周りに数多い「1、2はアレだったけど3は良かった」との声は私はいまいち伝わらず、個人的にはそれなりに面白かったEP2とあまり差はないかなあ。
 ただ、全般的に「宇宙戦争」感は出ていたのかもしれない。見ている間、いろんなゲームのことを思い出したよ。『シルフィード』『ローグスコードロン』、そしてマスターチーフ(『バトルフロント』は未購入)。ああ、また『HALO2』を16人で対戦する日が来れるといいなあ。
 こまんだーさんとそんな話やそうでない話を朝まで語り続けた。

6/26・『フォーガットン』
 また1週間近く更新が止まってましたね……。

 昼過ぎに起きた我々はチケットを手に再び劇場へ向かった。よく冷えたチネチッタで観たのは『フォーガットン』である。
 「『シックスセンス』を超える衝撃」といううたい文句に反し、「『サイン』級の爆弾」と言われている本作を、『サイン』大好きの私と8spotsが見逃すわけが無い。『サイン』は未見なものの、『サイン』大好き社長の強い薦めを受けたこまんだーさんも連れて3人で午後の回へ乗り込んだわけだ。
 結論としてはかなり満足できる映画だった。8spotsもこまんだーさんも大いに楽しんだ模様。とはいえ私の最初の感想は「なんだ、普通に面白いじゃん」だった。別に『サイン』のような楽しみ方は必要ないと思ったのだ。ところが我々の周りの観客はそうではなかったらしく、席を立つ人々の声に耳を傾けると、ため息が多かった。
 その後、モスバーガーを買い込んみつつ自宅で本作の魅力について語る3人。

 冒頭の空からの空撮とカイル・クーパーのクレジットテロップ(この人を意識したのはうちのBBSのB.Jさんだかの書き込みからでそれまではあまりピンと来たことはなかったんだけど、一度気にするとすぐにわかりますね)も悪くない。物語も展開もわかりやすい。映画のポイントにはわかりやすいけどかなり驚く演出(画面奥からの車の追突シーン、小屋の屋根が吹っ飛ぶシーン、そして刑事が消え去るシーン)もあるし。いや後半はちょっと笑いそうなところもあったけど、それもいいよな。
 頭おかしいのはこいつじゃないかと思ってしまうジュリアン・ムーアの狂気迫る熱演も、脇を固める出演者も有名人は少ないけどその辺も新鮮で好感。というわけで評価は(☆☆☆☆)だけどこのクラスの映画として十分満足してます。あ、しまった。昨日の(っていっても更新したのは1週間近く前なんだけど)SWも評価は(☆☆☆☆)。日曜洋画劇場のEP4観るのが楽しみだ。
 こまんだーさんを見送ると夜も更けていた。こんなだらだらの生活に貴重な週末をつき合わせてすみません>こまんだーさん

6/27
 ヤフーの解約するのすっかり忘れていて、朝イチで電話。まったくヤフーには不満は無く、ここまで満足して使ってきたのだが、マンションにヤフーじゃない光が入ってて、月額が8Mより安いんですよ。仕方ないよ。すまん、ヤフー。このサイトも一時的に繋がらなくなるやもしれませんが、そのときは少々お待ち下さい。
 夜は早速amazonから『げんしけん』が届いていた。付録の同人誌は大変満足いく代物で、深夜帰りの私の心を癒してくれました。これ買ってなかったらかなり後悔していたことだろう。
 あ、もちろん本編も最高。

6/28・カシワランドドライブ
 気が付くと深夜に私は千葉県柏市にいた。もう電車ないよ。
 O高さんが先日買ったばかりのマイカーで家まで送ってもらうことになった。彼の車にはホンダの最新型のカーナビが付いていた。なんと目的地を音声認識するのだという。
 「川崎駅」
 画面に表示されたのは、どこかもわからない田園の真ん中にある駅だった。どうみても川崎ではない。でなければ100年前とか。その後、何度も「か・わ・さ・き・え・き」と言っているのに、一向に川崎の地図が出てこない。ほとんど喜劇に出てくる耳の遠いおじいさんである。しまいには碁盤の目になった京都の地図が写し出された。この車は我々をどこへ連れて行こうというのだ。
田園風景の一本道を進む。しかもカーナビに載ってない道だったりする
 「ホンダの技術者は任天堂か川島隆太教授のところへ行くべきですよ。だってあれは『あか』と『あお』の区別も付けられるのに、なんなんだこいつは!」
 「ニューヨーク」と書いて、近所の銭湯の男湯にやってきてしまったドラえもんとのび太の顔を浮かべつつ、十数回にも渡る川崎駅の登録を諦めた我々は、それではと付近の場所を言ってみることにした。「かまた」「ろくごうどて」「けいきゅうかわさき」「はっちょうなわて」……やはりというか案の定というか、どれも正しく認識されず、相変わらず日本各地のどこだかわからない地図が出てくる。しまいには「付近の皮膚科を検索します」とか言い出した。誰もカーナビにそんなこと尋ねないから。
もっと音がはっきりしている名前なら間違えないに違いない。私はすっかり滑舌の自信を無くしてしまったが、それでも音のよさそうな地名を思い出して叫んだ。「つるみいちば!」……画面には東京「ディズニーシー」が映し出された。いや確かに近いけど行かないから。大体そんなディズニーシーの中央指されても車入れないから。

 「しょうがない……」
 O高さんはおもむろに手動で川崎駅をダイヤルで登録した。機械への人間の敗北であった。

6/29・出力低下
 また、やっちゃった。
 最終的には明日正式に社内で公表するけど、心が痛い。っていうかみんなごめんなさい。
 「最近、なんか仕事の精度が下がってないか?」と、普段は温和な先輩が少しイライラを見せて突っ込みを入れてきた。
 久々に精神的に落ち込む。

 立ち直るのが早いのは私の取り柄なんだけど。ここから逆襲へ転じるのだ。後は私が「もう一度チャンスを!」とか言って大首領に消される幹部キャラでないことを祈る。

6/30・幻の湖
 今年半年で最も心を痛めていた仕事の最も終わってほしい瞬間が本日ついに終わった。後は出撃準備という心の楽な部分だけ。ほっとしたのもつかの間、会社にお客さんからの苦情メールが数通届いた。そのうちのひとつはあまりにも心の痛いメールだったので、思わず私的なコメントで返事してしまった。バレたら会社に怒られるかしらとか思ったりもしたけど、なんか謝っておかないと自分の気が晴れなかったのでこれでいいのだ。
 後30分で日が変わるということに気付いて、慌てて廊下に飛び出し携帯で実家の父に電話した。ぎりぎり63回目の誕生日を祝う言葉を言うことができた。
 先日メッセンジャーからも姿を消したKENはいよいよ明日の朝から成田空港だが、今電話すると「起こすなよー」とか言われそうなのでやめておくことにする。
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