映画に逃避する10月上旬の日記。

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10/1・『シンシティ』
 久々の土曜の映画サービスデーなので本日公開の『シンシティ』を8spotsとこまんだーさんと3人で観に行く。
 インターネット予約して『ガンダムSEED DESTINY』のぐだぐだな最終回を観てから出かけて徒歩2分で18時15分の回へ。
 原作コミックはぱらぱらとしか観ていないのだが、そのコミックの再現度には息を呑んだ。正しくは北米予告を初めて観たときから「なんだこりゃ!」と感動してからも既に半年が過ぎているのだが、実際に本編を観たときの衝撃はさらに凄かった。
 ハイライトの効いた、うそ臭いけどリアルな背景、動きは無くとも絶妙のカメラアングル、すべてが漫画チック。でも出ている登場人物はまぎれもない俳優。ただしそのキャラクターの衣装、演出、印象は漫画的キャラクターそのもの。そして全編がコッポラ『ランブルフィッシュ』クライマックス状態のポイントだけのカラーもたまらなく気持ちよい。
 役者としてはブルース・ウィリスが良いのは当然としても、ミッキー・ロークが良すぎる。こいつ、こんなに体でかかったか? こんなにタフガイだったか? とにかく自分の知ってるイメージと全然違うのだが、でもこれがミッキー・ロークというのなら、彼は今回の並み居る俳優の中のベストだろう。あと個人的贔屓目では、ちょっとしか出ないルトガー・ハウアーも、こんな映画なのに目が見えただけで「ああルトガーだ!」とわかる、あの純粋な目の美しさはさすがだと思った。
 確かに2時間半の尺は長く、オムニバスだということも知らなかったのでいきなり途中で話が終わってしまうのは結構びっくりして途中で冷めることもあった。特に2話目のミッキー・ロークの回のときめきに比べて、3話目のクライヴ・オーウェンの回が(ディボン・青木を除いて)いまひとつなため途中でだれたりして、映画全体として面白かったのかというと結構微妙なところもあるのだが、この映像の奇妙さ・珍妙さは他に類を見ず、これを体感するためだけでもこの映画を観る価値は十二分にあると言える。多分後にも先にもこんな映像を楽しめるのはこの映画だけ……と思っていたら、パンフを読む限り続編を撮る計画があるそうで、それなら唯一ではないね。
 これだけいろいろ書いといて評価としては☆☆☆☆はちょっと多いかな位なんだけど、ディメンションフィルムの映画に耐性ある人なら文句無くお勧め。映画観る前は「体調が悪くてとても映画観る気分じゃない」と言っていた8spotsが観終わってから「この映画最高!」と大喜びしていたので、一部の人には元気になる効果もあります。
 個人的には、登場する主人公の喋る台詞やモノローグがいちいちデータイーストのキャッチコピーみたいだったりするところがすこぶる気に入っている。(つまりそれがハードボイルドってことなんだけど)
 サントラも欲しいなあ。でもあの予告で流れた曲、本編で使われてた? あれが入ってるなら買ってもいいかも。

 映画が終わってから3人でそんな話をしながらチネ下のイタリアンレストラン・ニッシュにて夕食。こまんだーさんは「うちに帰って『マックスペイン』がやりたくて仕方ない」と言っていた。

10/2・『銀河ヒッチハイクガイド』
 8spotsが携帯電話を買うというので付き合う。
 すると何と一辺に2つ買ってしまった。既に1つ持っているというのに。しかも全部H"。
 その訳は、ウィルコムが最近家族割引月額2200円でH"間は掛け放題というサービスを始めたから。山口の実家の母と愛知の祖母でプレゼントするのだという。下手に2箇所でインターネット電話とか入るよりも長距離電話としてはかなり安上がりかもしれない。

 久々のフレメンさんの映画レビュー更新でA評価になっているのを発見し、慌てて『銀河ヒッチハイクガイド』を観る。
 これがヒット! イギリス、というかモンティパイソン系ギャグにアメリカ映画のテンポが加わった感じ。
 でもってジャンルがSF。ここで思い出されるのは『スペースボール』とかではなく、むしろ「宇宙ゴミ大戦争」とか「ワーストレンズマン」とかの横田順彌(ヨコジュン)のハチャハチャSFだ。やってる話はれっきとしたSFなのにやってることがどこまでも低レベルなところとかかなり近い。シュール極まりないところとかもかなり近い。
 つまりすべて私の好みの映画というわけだ。評価は間違いなく☆☆☆☆☆。今年は『宇宙戦争』がベストだけど、これは2番にしておきたい。

 とりあえず、たけぴぃに感謝。

10/3
 久々にヒロターズのお誘いを受け、彼女の地元の飲み屋でまぐろを食う。半年以上ぶりの来店だからなのか心持ち主人の愛想がいまいちになった気がする。もう少しまめに通わねばならない。

 ここのカマトロはいつも絶品なのだが、今日はヘッドがそれを越える美味さだった。あとはから揚げとか。しめはいつもおにぎりかお茶漬けなのだが、半年来てない間にカレーライスなるものが増えていた。頼んでみると具に野菜をいっぱい入れたカレーが普通に出てきてびっくり。お腹いっぱいです。
 続いてヒロターズが最近お気に入りにしてるというバーへハシゴすると、なぜかそこにはうちの卒業生の人が男2人でカウンターで飲んでいた。
 その一人で今はゆっきさんとこにいるウノKさんに大いに絡まれ、一転して別の飲み会に来てる気分になる。世間は狭すぎた。
 CUBEBARでは一度も獄・楽さんに会えないのにねえ。

 店を出てから終電ぎりぎりまで、一層甘えん坊になっていたシリたんを撫で回し、癒されてから帰宅。

10/4
 帰宅してDVDレコーダーを起動してみたら、日曜にヒロターズに頼まれていた番組が途中までしか録画できていなかった。いつの間にかHDDがいっぱいになっていたのだ。
 頭にきて、HDDに残っていた観てない『エウレカセブン』を20話近く全部消した。ああすっきりした。でもまだ観てない映画が何本も入ってる……。
 当時はたっぷりだったはずの160MBも今は普及機でももう少し容量多いんだよね。

10/5・ひとり焦る私
 久々に父から本が届く。昔、父の口からよく名前を聞いた飲み屋のママと、その店の常連たちによるコメントをまとめた本だった。その中の一人が父なのだ。
 帯はビートたけし、扉絵は藤子不二雄A、本のタイトル命名は糸井重里。本の中でコメントを寄せているのは、恐ろしいほど有名人ばかりである。この本を買った人はうちの父のところだけ「誰?」と思うのではないかと心配になったが、こんな本を買うようなマニアックな人は意外と知っていたりするものなのだろうか。
 ともかくこういういかにも楽しげな交遊録をまとめた本を見たりすると、やはり若いうちには時間を無理矢理作ってでもいろんな人と遊んでおかねばならないと思ってしまうものである。

10/6
 先々週に終わったTV版『電車男』の番外特番の放映日であることをすっかり忘れていた。
 不幸中の幸い8spotsが終盤に気付いて、1時間半の番組の最後18分だけビデオを撮っておいてくれた。虎キチの男がソニンに愛を告白しているところだった。そこからのたった18分で、ドラマのほとんどすべての物語が理解できたのは良かったのだが、肝心の陣釜さんの行く末がわからないのがあまりに残念だ。誰かビデオ残ってないですか?

10/7
 異動して半年以上経つが、その間かなりいろいろとお世話になったH川さんが先月末に卒業となったので、一週間遅れではあるが仕事の同僚と3人で送別会。愛社精神のみで過ごした8年間にも限界は来る、というこの学校にありがちな、でもやっぱりちょっとがっかりする話を伺った。
 ちなみに今日の飲みは、以前住んでいた町の中華料理屋「天空」
 ここの本場仕込みの辛い麻婆豆腐丼は本当に絶品。入るのは半年ぶりなので最初のオーダーでいきなり頼んでみたところ、以前はいなかった店員のアジア系お姉さんに「それはもうやってないんです」と言われてショックを隠しきれない。
 しかし麻婆豆腐はやっているのだそうだ。それではと、ごはんと一緒に頼みつつも「それなら麻婆豆腐丼を作ってもらうことは出来ないんですか?」と少し食い下がってみた。しかし彼女の回答は同じで「できません」「やっぱり、白いごはんで食べるのが美味しいんですよ」と開き直ったコメントを言われ、諦める。
 その後、麻婆豆腐とごはん、そしてにら饅頭とか豆腐とはりはりサラダとかピータンとかもろもろを3時間以上ぐだぐだと食べていたら、店員はそのうち以前からいる奥さんに替わっていた。
 飲み物を頼むついでに「麻婆豆腐丼、終わっちゃったんですって? 本当に残念ですよ」とぼやいてみたら「言ってくれれば作りますよ?」とあっさり回答される。

 まあそういうものなのだな。

10/8・多くて困ることは無い(多分)
 この部屋に引越ししてから早半年が経過したのだが、実は1部屋だけほとんど手付かずになってる部屋がある。居間に隣接する畳部屋だ。
 一度はHALOでも利用し、こまんだーさんを泊めたりヒロターズを介抱するときに利用した部屋ではあるが5畳の半分が引越し荷物で埋まっていた。
 今日はその部屋を一念奮起して片付けようとしていた……のは8spotsだった。偉い。

 昼間はふらふらと街をうろつき、夜は買ってきた『大奥』やら『ぼのぼの』やらを読み耽っていた私も、深夜に本格的に掃除をする。和室にある押入れから適当に突っ込んだ荷物を出し、それを片付ける。雑なので早速柱に重いものをぶつけて傷を付けて涙を流す。
 その中のひとつに、ゲームのコントローラをまとめて閉まっておいた箱があった。毎月使っているXBOX以外のゲーム機のコントローラが突っ込んである。それらいくつか点在していたものも含め、一箇所にまとめることにする。
 しかしこれが一筋縄ではいかなかった。
混乱の極み
 一筋どころか何筋あるのかわからない。引っ張っても引っ張ってもまったく動じない。
 一時はこのまま突っ込んでしまおうかとも思ったのだが、どうやらある程度きちんとまとめないと箱に入らないようなので、諦めて整理する。
整然とした箱の中
 ほぼ何とか入った。
 結局箱に入れたコントローラはスーファミが2つ、メガドラ6Bが1つ、ロクヨンが2つ、PSが1つ、PS用ネオジオパッドが1つ、キューブが2つ、XBOXの海外用の凄い使いにくい奴が3つ、ドリキャスがなぜか7つ、極めつけのセガサターンのコントローラはマルコンを合わせると実に12個あった(Vサターン2個含む)。『サターンボンバーマン』ですら最大10人プレイなので、まだ余ることになる。
 箱にサターンのユニバーサルアダプタと4MRAMを突っ込んで押入れにしまう。マルチターミナル6が3つ出てきたので1つはしじみに譲ろうと思う。

 その後深夜0時からケヴィン・スミスの『モール・ラッツ』を観た。以前観た『チェイシング・エイミー』が結硬派な異色恋愛映画だったので見構えていたら、もの凄いトホホ男2人によるダメ青春映画だった。スタッフロールの最後にも一瞬出てたけど(英語読めないので理解できず)、まさに70,80年代にジョン・ランディスやジョン・ヒューズが絶頂期だった時代の空気を持った映画だ。しかも主人公は彼らの映画の主人公からさらに輪をかけてユルい。それが良い。☆☆☆☆。
 さてこうなると『クラークス』と『ドグマ』も観たくなるが、どっちもDVDは5000円以上します。いつの時代ですか。
 ちなみにこのケヴィン・スミスのデビュー2作目の映画は1995年制作。主人公は枕元にGENESIS2(多分)を常備していた。コントローラは懐かしの初代カブトガニパッド。彼女は「セガ少年」と呼ぶ。
 「TVゲーム=セガ」だった時代はアメリカでは確かに存在したのであった。

10/9・リベンジ
 前回から2週間後という異例の早さのHALO2例会。
 ゆうちゃん、ぶちょー、こまんだー、KEY、しじみ、おげしょで7人。おげしょはものもらいにかかって眼鏡姿。しかも全然見えないとか行ってるし。大丈夫なのか。
 まず最初にプレイしたのは、なぜか『サターンボンバーマン』。昨日の掃除でまとめたパッドを繰り出し、8spotsも加えて8人で100インチ対戦。これがいつまでも面白いのだが、これをやっているだけで十分日が暮れるので自粛して『HALO2』開始。
 本日のチーム編成はKEY、こまんだー、しじみVSぶちょー、おげしょ、ゆうちゃんと私。精鋭3人対数で勝る4人チームの結果は、最初は4人チームが1:3で勝ったものの、その後3タテで3人チームの勝利。
 以下は2試合目の結果を記録しておく。その後の試合内容も似たようなもの。
結果
結果1 結果2 結果3 結果4
 結局しじみの旗盗りスキルにKEY&こまんだーのバックアップと攻めるタイミングの絶妙さにはなかなか対応し切れなかった。
 4人チームも結構何度かチャンスあったんだけどねー。FATと種が多忙で不参加なため、既にHALO2持ってないのはゆうちゃんだけ。腕は上がってきていると思うのだけれど2の場合は立地での経験の差がもろに出るのかも。

 その後の飲みはゆうちゃん、おげしょと3人になったために自動的に反省会となる。
 ホットペッパーで適当に選んだお好み焼き屋「さぼてん」は、
・入ったら満員。かわりに案内された2号店は、さっき道に迷って行った場所の目の前
・店員のミスで、前に入ったアベックを先に広い席に案内されてしまい、我々は相席の卓に入れられる。
・オープンしたてだそうだが、座席とテーブルの距離とサイズが間違っていて、座席に入るときにテーブルから飛び出した鉄骨に足をぶつける(っていうかほとんどの客はぶつけると思うぞ、これ)。
・自分で焼くタイプのお好み焼屋なのに、注文したものがいつまで経っても出てこない。
・飲もうとしたサワーを、「間違えました」と目の前で奪われる。
・480円のあんずサワーを頼んだら、中に20円の「あんず棒」が凍らせたやつが入っている。
 以上の理由により、二度と行く理由が見つからない。

10/10・『銀河ヒッチハイクガイド』(REPRIZE)
 昼間はAVアンプとか物色して日が落ちてから、週末でいよいよ終了ということで、先週観たばかりではあるが『銀河ヒッチハイクガイド』を観に行く(レイト)。
 今回は前回挫折していた8spotsも一緒。2度目に観ることでいろいろ発見できることも多い。
 前回観た時に思ったのは横田順彌だったが、今回は『宇宙船レッドドワーフ号』のこととか思い出す。これの原作はあのドラマの祖先だものね。
 最初観たときにいくつか若干意味がわからなかったところが色々理解できたのは良かったけど、気になったのは字幕の歯切れの悪さ。訳としては正しいんだけど、歯切れが悪くて面白さが伝わってこない。うーむ。
 あと今日はシネママイレージにも入った。6回観ると1回タダになるのだそうだ。クレジットカードだからと躊躇せずにさっさと入ってしまえば良かった。

 というわけで黒い涙は所詮黒かったということでやっとすっきりしました。
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