どこにいってもDSLiteが売っているのがすこしふしぎな4月上旬の巡業日記。

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4/1・『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『DOOM』
 本日は映画サービスデーで土曜日という素敵な日。いくら心身が疲弊していようと利用しない手は無いので、久々に映画で遠出してクローネンバーグ最新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を観に東劇へ。☆☆☆☆☆(公式サイト
 これが本当に期待通りの作品だった。一見平凡な風景を、相米映画みたいな長回しする冒頭シーンからもう完全に魅了されてしまう。先の展開はファンには容易に予想できる(というかモーテルというロケーションが映画に映る際、8割方モーテルの主人は危機に瀕する)けど、そういう問題ではないのだ。この風、この肌触りこそクローネンバーグ映画よ! と心の中で叫んでしまうほど、もうファーストカットから得られるということなのである。
 とにかくヴィゴ・モーテンセンの無表情な顔つきで困ったり怒ったりしているところが全編素晴らしく良い。ズボン下ろしたパンツ姿でベッドに腰掛けてるときに、あんなにかわいらしくみえる男はあまりいない。彼の出ている映画でまともなのはRotRくらいしか観てないけど(というかほとんどそれしかないけど)。
 エド・ハリスとウイリアム・ハート(私の彼の記憶は『ブロードキャストニュース』あたりで止まっていたので今回あの頭髪にかなり戸惑った)が良いのはまあ役者からしたら当然で、むしろ冒頭に登場するスティーブン・マクハティとグレッグ・ブリックが、「実はこの人たちが主役なのでは?」と思えるほど激しい存在感で映画を牽引してくれたりするところがこれまた素晴らしい。実際のところ私もこの2人の顔も名前も初めて聞くんだけど、次に彼らの出る映画に出会えたときはきっと嬉しくなるに違いない。
 以下ネタバレ→本気で彼らが主役なんじゃないかと思ったよね? 思ったよね? そんな彼らの最期はまるで『モンティパイソン人生狂騒曲』の『クリムゾン 老人は荒野を目指す』だ。
 と、このまま書き続けるとラストまで延々と書いてしまいそうなので、後は観た人同士での酒飲み会話を是非しよう。誰かしよう。

 とにかく大変満足して席を立つ。映画館に張り出された雑誌記事のインタビューを全部読んで、ヴィゴ・サイン入りポスター抽選プレゼントに応募して、フレメンさんが記念撮影をしたヴィゴ等身大パネルを女の子たちがパチパチ写真撮ってるのを横目に映画館を出ると外は夜だった。

 帰りは有楽町から電車に乗ろうと黙々と歩くと、銀座シネパトスが見えてきた。あ『DOOM』やってる。そういえば今日は初日だった。
 ためしにガード下に降りて見ると、次回上映は19時20分。今は19時15分。「只今座れます」の札。すみません大人1人。
 これがもうどこまでも80年代SF映画。それもそのはず実写SFXはスタン・ウィンストンスタジオだった。全然最新作な気のしない、いつか見た風景、いつか見たクリーチャー。
 映画が直球だけに気になるゲームとの関係だが、予告で感動したFPSシーンでもわかるとおり、美術デザインとかは『DOOM3』そのまま。再現しやすいと言ったらそれまでだが、今時アニメにしてもここまで忠実に再現しないだろうという直球で、これはこれで好感度が高い。また出てくるロック様の非常に単純なモデリングでできそうなゲーム顔がマッチしている。FPSカットも予告で見てしまってからは感動が薄いものの、劇場で「なんだよこれ!」と大笑いできるくらいのインパクトはまだあった。映画演出としては決して成功しているとは言い難いがゲームの映画化としてこれを入れた英断は素晴らしい(きっと途中で引っ込みつかなくなったんだろうけど)。その辺以外は最後まで特にこの映画ならではというところはないのだけど、昔は毎月やっていた?この手の映画を久々に見られたというだけで私は満足です。☆☆☆。
 以下ネタバレ→しかし途中で主役交代するのはびっくりした。絶対ロック様主人公だと思って見るよな、普通。確かにカール・アーバンの髭はゲームに似てる。
 ちなみにゲームウォッチに宣伝があったので一応リンクしておくけど、左はいいけど右はネタバレが激しい(映画の1シーン丸ごとノーカットで見せている)ので観るつもりの人にはオススメしません。

4/2・1年後の掃除
 毎年実家の裏山の公園でやっている花見(主催は父とその仲間たち)の開催日なのだが、目覚めてみると今にも雨が降りそうな空。風も強いので今日は諦めて大人しく部屋掃除に精を出すことにする。
 未だに部屋から消え去らない自室のダンボール箱の中身は、玄関に飾っていた食玩フィギュアの類である。飾り棚が無くなった今、行き場を失った戦車やフィギュアやUSSエンタープライズはみんなこの部屋の段ボール箱の中で眠っている。今日は観念していくつかまとめることにする。……そういえば、その棚の写真を以前日記に載せた気がするのでリンクしておこうかと思って過去の日記を調べてみたら、2005/4/2の日記だった。そう丁度1年前の今日じゃないか。恐ろしい偶然だ!
 片付けの甲斐あって結局3個を潰すことができ、残すところあと3個になった。
 次に一度もまともに使うことの無かったXBOX用ハンドルコントローラや『東京バス案内』で大活躍したDC用ハンドルコントローラや、鉄騎のコントローラなどのかさばる荷物をエレクターの上へ追いやったりしていたらすっかり腕が上がらなくなった。運動不足甚だしい。

 夕刻に散髪がてらにDVDをいくつか散財してから帰宅しようとすると大雨。
 一息ついてから今日買った1枚、ウォルター・ヒルの『ウォリアーズ』を観ることにする。
 ニューヨークを舞台にしたある意味ロードムービーの本作を観るのは実は初めて。最近アメリカで何をトチ狂ったのかロックスターゲームズでゲーム化されていたりしたけど、そもそも『ストリート・オブ・ファイヤー』あたりと共に、その美術的なものはすべてベルトフロアアクションの原点になっている。ウォルター・ヒル恐るべし。
 70年代の無軌道な若者の暴走を台詞どころか感情描写すらなく描いているところや途中にアドバタイズデモのように黒人DJのメッセージなんか入ったりするところも含め、映画自身が面クリア型アクションゲームそのものだった。おかげで映画を観終えると、映画というよりは1ゲームをエンディングまでクリアしたような満足感を得られた。(☆☆☆)

4/3・いろいろ見た
 いろいろ貯まっていたビデオを片付ける。このところは最終回ラッシュだったので記憶のためのメモ。

 『練馬大根ブラザーズ』
 爆笑することも無いまま、でも何となく雰囲気が気になってたら結局最終回まで見てしまった。そしたらラスボスの小泉首相(大泉になってたけど)とラストバトルが非常に傑作だったので最後まで見てよかった。

 『アカギ』
 原作の連載がまだ続いているのを知らなかったのでこの「原作に追いついちゃったので」打ち切りエンドは『カレカノ』以来の驚きだった。あの絵で3Dをやっていて破綻していないどころか良くなっているというのは凄い。いろいろ画期的な作品だったと思う。傑作だった。

 『ウルトラマンマックス』
 正確にはこれは昨日見たんだけど、最終回の後に総集編まであったのでびっくりした。実相寺監督作品あたりから見出したのだが、最後まで全般的に面白かったよ。実はウルトラマンをちゃんと見るのは久々(80の前半で挫折。ティガは第1話だけ見た)だったのだが、こんなに熱心に見ることになった理由はきっとエリーがかわいかったからだろう。
 エリーの役者、満島ひかりそのものというより「彼女のロボット演技がかわいい」という限定ネタなので、もうエリーに会えないのは本当に残念だ。ああ残念だ。

 後観たのはドラマで『神はサイコロを振らない』『時効警察』あたり。どちらもなかなか面白かったけど、前者は未だに最終回の余韻が抜け切らない。傑作だったのかも。
 ちなみに『ヒストリー・オブ・バイオレンス』の余韻は『DOOM』で完全に上書きされてしまいました。『イーオンフラックス』で上書きしたフレメンさんとどっちが良かったのだろう、などとフレメンさんの『DOOM』日記を観て思う。長文レビュー見てまた観た時の興奮と、見た瞬間は絶対自分の日記で書こうと思って結局すっかり忘れていたOPとEDのことなんかがちゃんと書かれていて嬉しくなりました。あれは映画史上最高に面白いスタッフロールではないか。(『ファンタシースター1』=ダンジョン+メガドライブの『獣王記』=攻撃できるスタッフロール、ってフレメンさんのブログには書いたけど、「スマブラ」=撃墜できるシューティングスタッフロールなんかもそうだった。あと火星=赤い砂漠というこの短絡的な風景はもう我々にとって絶対の風景なので、いつか火星に行ける時代が来たらせめて空港の周りやホテルから見える範囲の景観は是非あのような姿に改ざんして欲しい。窓から見える火星の風景観て私の脳裏には『ゴーストオブマーズ』のナマハゲ族と『トータルリコール』のダストシュートからこんにちは滑り台を一瞬で思い出した

 で先日2週だけ登場したテレ東の「ショウビズカウントダウン」の『ウルトラヴァイオレット』の紹介シーンはもちろん編集して保存。

4/4
 久々に革靴履いたら足が無駄に疲れた。こんなの毎日履いてるんだから営業の人たちって本当に凄いと思います。さらにハイヒールで纏足状態のOLの人たちはもっと凄い。いや私には絶対できません。

4/5・ホワイト

名古屋城
 名古屋で花見出張。
 駅に併設されているソフマップに寄ったらまたしてもDS Liteの再入荷に遭遇する。会社に電話して見るが「まだ欲しい色が決まらないから今度でいい」とつれない返事を貰うので無視して仕事。
 用事を終えてから「そういえばソフマップで」と同僚のモリPさんにDS Liteの話をすると「ええっ、買いに行きましょうよ」と言うので付いていく。
 駅前でタクシーを降り、まずは先に帰りの新幹線の時刻を確認し座席を確保してから、ダメ元であれから3時間半経ったソフマップへ出向くとレジ前に最後の1個が並んでいるではないか! と気付いた瞬間、私の目の前のサラリーマンがそれを手にとってレジの人に渡した。モリPさんが慌てて隣りのレジの店員に聞くと「今のが最後です……」と一言。うわああん、切符先に買ってごめんなさい!

 帰りの電車の中で「白く染まれ ホワイトという場所と人々」をとうとう読み終える。コメント集と対談ばかりなのにもの凄い読み応え。中身も傑作だった。いくつかの大きな事件が証言者によって(それが当事者同士であっても!)微妙に違ってたりするのが、いかにも酔っ払いの記憶で面白い。まさに黒澤の『羅生門』だ。
 本のラストに掲載されたホワイトのママであるミーコさんと山下洋輔、筒井康隆の対談は、私の人生にうっすらと繋がっている思い出話や登場人物が多く、読んでいて非常に興奮する会話だった。私は現場に行くことは無かったが、その空気と同じものを少しだけ味わったことがあるのだ。子供ながらにそのときの狂乱の記憶はまざまざと残っていて、そういうことが東京では毎日毎週繰り広げられていたんだ。
 この前の日記でも同じことを書いたけど、これはずるい。ずるすぎる。こんな空間、面白すぎる。父が(後で気付いてみると)私に東京での遊びを勧めていた理由がよくわかる、というかもっと早くからくっついていけば良かった。
 ただ、この時代はまだ小学生だったから飲めなかったけど。

4/6
 今年度行う色々な仕事の種蒔き。ひとつは革新的な仕事の話なので私が参加できるかもわからないが、参加できると(さらに大変かもしれないけど)とても楽しそうである。とりあえず動向を見守りたい。
 目の前の仕事が再び大変なことになっているのでまずはそれからなんだけど……。

4/7

また花見
 心地良い快晴の空。今日は少し散歩する機会を得られた。花見したい……。
 ここは天満公園。天満って「てんまん」じゃなくて「てんま」と読むのを初めて知りました。スクランとか見てないし。
 それにしてもこの公園の横にあるこの建物、
関西テレビ放送
 これはいったいどこのウルトラ警備隊ですか? とつっこみたくなるKTVの社屋にはとても驚かされた。

 移動の往復にて先日買ったDS Liteで『鉄腕アトム アトムハートの秘密』を再開。再開とは言ってはいるが一度ちょっとプレイしただけなので3面ボスあたりで中断していた。
 というのもそのときプレイしたGBASPではあまりにやりづらく(1年前の大阪出張で『逆転裁判3』と一緒に持っていった)、挫折したのだった。今回のDS Liteだと操作性も視認性もばっちりだ。これで埋もれていたGBAソフトを再開する気になるというもの(また出張が入れば)。
 でアトムだが、「地上最強のロボット」編のエプシロン攻略に京都から新大阪の移動時間のすべてを費やす苦労をしたものの、その後はスムーズに進む。『プルートウ』読んでるのでノース2号やモンブランと戦うのは気が引けるよ。倒すけど。
 帰宅後も先が気になり、寝る前に2周目をプレイ。まさかアクションアドベンチャーだとは思わなかった。ファミコンのゲームをやっているような非常に懐かしい感覚は懐古趣味になりがちな私には非常に好感。エンディングを見たのは夜中の3時だった。
 今度はやはり買ったまま放置の『ガンスタースーパーヒーローズ』に挑戦しよう。

4/8・出会えたり出会えなかったり
 近所のヨドバシでDS Lite入荷と聞いていたので、何人かの友人に頼まれていたホワイトカラーを買ってこようと、早起きして開店30分後くらいの10時前に言ってみると凄い行列。
大行列
 入荷済み六百数十台は既に列内で完売していた。なんだまだこんなに人気あったのか。
 しかしその後8spotsに付き合って夕刻でかけると渋谷のさくらやで売っていたりするので侮れない。ネイビーだけしか無かったので買わなかったけど。実は昨日は梅田ヨドバシにもネイビーだけはあったので、毎日DS Lite販売に出くわしている経験で言うと、どうやらネイビーが一番人気ないようです。
 私のほうは居間のカーペットを探し続けた結果、渋谷のハンズでやっとこれでいいかと思うものに出会えたが、サイズが大きすぎてそのサイズではつくれません」とつれない返事を貰う。

4/9
 マンションの理事会で今日も早起き。
 偽装問題の件で念のため構造検査をした結果が問題なかったとの結果が出たこと、来期理事を決めるための住民全体の理事会を開催するための準備などの話が出る。早くも半年が経って私も副理事長の任をおりることになった。つまり同時にもうすぐ引越して1年になるということだ。
 でもまだ和室に電気は付いてないし、自室のカーテンは前の部屋のものの流用でちんちくりんだし居間のカーペットもまだ買えていない。まあローンもまだ30年以上あるんだ。ゆっくりいこうよ。

4/10
 今週も仕事がかなりハマっていますが、先週の出張連続の後、土日早起きしたからか体力が回復しません。季節によるものなのか、じじいだからなのか。
 ゆいたんが近々コスプレをするらしい『BLACK LAGOON』というアニメを観た。アフター"ヘルシング"な漫画だからなのか(原作観たことないけど)、とにかくずっと銃を撃ちまくって人が死にまくるアニメだったが、そんなアニメの途中のCMに日赤の献血募集なんか流れるのは凄いと思った。
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