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●映画 も

燃えよドラゴン■1973香港
・ 1971年の『ドラゴン危機一発(原文ママ)』、『ドラゴン怒りの鉄拳』、1972『ドラゴンへの道』、
  1978『死亡遊戯』、1981『死亡の塔』という
  一連のブルース・リー主演シリーズの中での最高傑作。
  『バーチャファイター』のジャッキー&サラが使っている拳法「ジークンドー」を創始したのがリーその人である。
  元々彼はアメリカ生まれで、ジークンドーもアメリカで広めている。
  その傍らTVシリーズ『グリーンホーネット』の加藤役などをやっていたが、
  その後香港に戻って上記の一連の映画で成功をおさめた。
・ 本作が作られた1973年に脳水腫で急死するが、人気が高かったためにその後も新作映画が作られている(笑)。
  彼の息子のブランドン・リーも俳優となったが、人気が出だした頃『クロウ』撮影中に事故死している。

『THE 功夫』(ハドソン・PCエンジン・1987)
・ PCエンジンの歴史はここから始まった。
  これまでのハードでは不可能だった大きなキャラクターによる、よくいえば『スパルタンX』系アクションゲーム。
  プレイヤーキャラのデザインがかなりブルース・リーで、音楽もかなり『燃えよドラゴン』だ。
  なお、3面のボスはジャッキー・チェン。

沖縄でエンジョイ! シュールレアリズム
ブルース・リーとシーサーと烏龍茶(紙パック)。


『スーパーストリートファイターII ニューチャレンジャー』(カプコン・アーケードほか・1993) SUPER STREET FIGHTER II
・ カプコンの『ストII』シリーズ第4弾。グラフィック、サウンドを完全リニューアル、待望の新キャラも登場したものの、
  前作までの絶妙なバランスを引き継げず、寿命は短かった。
・ はっきりいって、カンフー映画といえばジャッキー・チェンかブルース・リーというのが一般的な発想なので
  昔の『イーアルカンフー』なども影響が無くはないと思う。
  しかし、このゲームの新キャラ「フェイ・ロン」はやりすぎの気がした。
  キャラの顔から姿からそのまんまなんだもの。
・ ちなみにジャッキー・チェンもその名の通りの『ジャッキー・チェン』というゲームが
  ファミコン、PCエンジン、そして実写の(!)アーケード版で出ている。
  『餓狼3』に出ている某キャラもそっくりなのだが、元の映画がわからないので
  「俳優のパクリ」ということで現在掲載していない。

いいオトコ 戦闘
ZEROのディフォルメキャラになれているとスパIIが妙に新鮮。



モンティパイソン■1970〜英 MONTY PYTHON
・ 70年代前半に登場しイギリスコメディ界のみならず世界中のお笑いを革新したコメディグループで
  チームでの活動終了後も今なお世界中のコメディアンに多大な影響を与えている。
・ 正確にいうと「モンティパイソン」というのはグループ名であり、映画ではないがタイトル名として必ず入ることもあり、分けるとキリがないので総括する。
・ このグループは英国国営放送BBCで4年間放送された番組『空飛ぶモンティパイソン』制作のために結成したグループ。
  番組終了後も人気は持続し、80年代中旬までグループ活動を行っていた。
  メンバーはテリー・ジョーンズ(『ラビリンス 魔王の迷宮』 の脚本、『エリック・ザ・バイキング』の監督)、
  ジョン・クリーズ(007シリーズの新Q、ハリポタの「ほとんど首なしニック」など。代表作『フォルティタワーズ』『ワンダとダイヤと素敵な奴ら』)、
  エリック・アイドル(『ラットルズ』『キャスパー』出演)、
  マイケル・ペイリン(『ワンダとダイヤと愉快な奴ら』『危険な動物たち』出演)、
  グレアム・チャップマン(『イエローパイレーツ』主演・故人)、
  テリー・ギリアム(『バンデットQ』、『12モンキーズ』などの監督)
  の6人で構成。
・ モンティパイソンがグループ全員で出演している映画は「アンドナウ」「ホーリーグレイル」「ライフオブブライアン」「人生狂騒曲」の4本。
・ なおモンティパイソンを扱ったライセンスゲームソフトもいくつか存在し、AMIGA版や、その移植としてヨーロッパではNES(ファミコン)版もあったという。
  日本では、デスクトップアクセサリと「モンティパイソン・アンド・ホーリーグレイル」のアドベンチャーゲーム(といっていいのか?)が発売され、
  後者は完全日本語吹き替え(TV版の声優を起用)版が発売された。ファンは必見のソフトであったが、
  当時PCを持っていなかった私は、これを買わなかった事を未だに後悔している……。

『ウィザードリィ』(サーテック・PCほか・1981) WIZARDRY
・ テーブルトークRPGを一人で遊べるようにしたという、コンピュータRPGの元祖。
  1981年のapple2版発売を皮切りに、1985年に日本版発売、1987年にFC版が発売されヒットした。
  ドラクエの戦闘部分がこれのパクリなのは超有名。
  人気を呼び、熱狂的ファンを作った本シリーズだったが、6作目以降ファンの思惑とは違うところに進化して、
  今では「昔は良かった」シリーズになってしまい、8作目発売直前にしてサーテックは倒産する。
  なお日本のファンによって作られた外伝シリーズ(アスキー)は旧作のファンでも納得のデキでこちらはGB版、SFC版で続いていた。
・ ゲームに登場する、殺人ウサギ「ボーパルバニー」と、アイテム「ホーリーハンドグレネード」は
  どちらも『モンティパイソン・アンド・ザ・ホーリーグレイル』に登場する怪物&アイテム。
  「ホーリーハンドグレネード」を使用する際の聖書=取り扱い説明書のくだりなどは吹き替え版で聴くと面白さ倍増。
  
『がんばれギンくん』(テクモ・アーケード・1995)
・ らくがきキャラクターが元気に活躍するミニゲーム集。
  基本はセガの『タントアール』なのだが、グラフィックの独特の個性と、ギャグのシュールさが異色。
  方向性としてはテレビの『ウゴウゴルーガ』
  美しいグラフィックがもてはやされた当時、その異色ぶりにかなりのファンを掴んだものの、残念ながら家庭用移植はされなかった。
・ 全体のシュール加減は微妙にモンティパイソンの影響を受けていなると思われるが、決定的なのがオープニング。
  軽快な音楽に乗って動き回るキャラクター達やゲームの紹介が行われる中、
  最後は唐突に空からやってきた“脚”によってプレイヤーキャラが踏み潰されてチョン。
  これをモンティパイソンと呼ばずして何を呼ぶのだ!

踊るギン 潰れるギン
OPの連続画面。踊るギンとカエル(←いいカエル)。
ゲームセレクト
脚に踏まれるシーンは、右下の「泣いてないよフラミンゴ」で(タイムオーバーになると)体験できる。
それ以外のゲームタイトルを見ていてもこのゲームの異彩ぶりがわかるだろうか。「ベルギー人!」(ベルギー人を最も侮辱する言葉)


『キャプテン・ラヴ』(東芝EMI・PS・1999) CAPTAIN LOVE
・ 一見ヒーローパロディもの。やってみると恋愛アドベンチャー。その実はバカゲー。
  ヒーローものといっても主人公はコスプレするだけだし(怪人も)。
  システムはPCのエロゲー『学園ソドム』(というか『サクラ大戦』)の時限式選択肢による会話のみ。
  戦闘は『サクラ大戦2』のタイミングLIPSに近い、口喧嘩なのが非常に愉快。
  テキストが非常に秀逸で、それだけで十分楽しめる。
・ スタッフは映画好きの人らしく、会話の中に「ハンナ・バーバラ」「ファントム・オブ・パラダイス」「ロジャー・コーマン」など渋い言葉が唐突に登場する。
・ 今回のツッコミどころは、主人公の悪友、杉江の映研の後輩・宮本の着ているTシャツに書かれたメッセージが「NOW FOR SOMETHING COMPLETELY DIFFERENT」
  これは『空飛ぶモンティパイソン』第2、3シーズン(ビデオ1〜8巻)オープニングテーマ直前でタキシードを着た
  ジョン・クリーズが語るお約束のセリフ(意訳・話は全くかわりまして)。
  パイソニアンには有名な名文句なのだ。

『激写ボーイ2 〜特ダネ大国ニッポン〜』(アイレム・PS2・2001)
・ PCエンジンのカルトゲームの続編。詳しくはこちら。前作についての詳しくはこちら
・ 今回のネタは3面「オダイバ心霊スポット」。
  巨大な入道?による足が何の前触れもなく現れます。ポリゴン足は迫力満点。

むぎゅ
この丸々とした質感がなんともいえません。


『ゴースト・スカッド』(セガ・Wii・2007) GHOST SQUAD
・ AM2研製マイナー・アーケードガンシューティングの移植。特殊部隊がテロリストを皆殺しにするゲーム。
・ 指摘の箇所はWiiオリジナルの隠し要素である「パラダイスモード」。登場する敵テロリストが、ボスを除きすべて水着の金髪ねーちゃんになるという超・色物モードである。
  この中で通常はナイフで襲ってくる敵の武器がバナナになっているのだが、『空飛ぶモンティパイソン』の「フルーツから身を守る方法」がスケッチが元ネタであると開発者インタビューで語られている。
  なお、バナナは手榴弾のかわりとしても登場するが、これはモンティパイソンとは関係ない。

『シーマン 〜禁断のペット〜』(ビバリウム・DC、PS2・1999) SEAMAN
・ 『アクアゾーン』の魚が人面魚になって、音声入力デバイス対応になったもの。
  パッケージによると「同居型育成シミュレーション」とある。
・ 知っていればすぐにわかるが映画『モンティ・パイソン 人生狂騒曲』のプロローグスケッチに登場する、レストランの水槽の魚そのまんまである。
  映画は「人面の魚が泳ぎながら日常会話をしている」というもので、途中で料理のために仲間が連れて行かれたりする。
  ゲームでの「魚に人面をつけて、そのまま人間的な思考を持っている」というのはそのまんまになっている。
・ あんなにヒットしたのだから、これを機会に「モンティパイソン」ももっと一般層にも知名度が上がってほしいところである。
・ ちなみに『シーマン』にはこの他生き餌としての人面蛾や人面イモムシ、人面蜘蛛など、人面生物がいろいろ出る。
・ 雑誌の記事によると、制作者はパイソニアンらしい。
・ 余談だが、キャッチコピーの「DON'T PANIC!」は多分『銀河ヒッチハイクガイド』(原作)からのネタだと思われる。

『スイッチ』(セガ・メガCD、PS2・1993) PANIC
・ 「モンティパイソン」をうたいながら実のところは「ゲバゲバ90分」になったゲーム。
・ 『空飛ぶモンティパイソン』初ビデオ化の際に翻訳を手がけた喰始(ワハハ本舗の主宰者)が演出を監修。
・ モンティパイソンを目指していただけあり、オープニングの足で潰されるオチをそのままパクっているシーンがあった。

『ときめきメモリアル』(コナミ・PCエンジン、SS・1994)
・ 天下の美少女シミュレーションの元祖。
  実はこのゲームの企画者の1人がモンティパイソンのファンとのことで、ゲームのデートコースにある映画館で「モンキーバイソン」という映画をやっている。
  画面には巨大な素足。コメディ映画だそうで、曲も『空飛ぶモンティパイソン』のメインテーマであるリバティベルマーチによく似せている。
  ちなみにこのモンキーバイソンはこの企画の人が関わったPCエンジン版とセガサターン版にしか出てこないところもこだわりか。
  その他にもこのゲームではいろいろな映画などをパロディにした映画の上映があるが音楽まで丁寧にパロディ化しているのは本作のセンスの良さを感じる。

『トリオ・ザ・パンチ』(データイースト・アーケード・1989)
・ 異色ゲームを出し続けていたデータイーストの歴史の中でも特に伝説となっているTVすごろくアクションゲーム。
  各面のハートを集めた後にボスを倒すのが一応の目的なのだが、そんな基本システムよりもむしろ
  謎が謎を呼ぶ世界観、鳴りっぱなしのメインBGM、羊の呪い、他の追随を許さないグラフィックなど一度見たら忘れられないインパクトを持つ。
  私もロケテのときから忘れられないゲームのひとつだ。
・ サターン後期に突如発売計画があったものの、時代の波によって開発中止に。音以外のエミュレートは完璧だったので実に惜しい。
・ さてパクリ?部分は中盤の面。固定画面でいきなり頭上から襲ってくる足を避けて攻撃するという面だった。
  踏まれると自キャラが小さくなって(1セル)しまうが、これで避けやすく攻撃もし易くなる。
  これがモンティパイソンのOPの足、と思っても何の不思議も無い。
・ なお、足に「タロスの足」と書かれているので海外特撮の名作『アルゴ探検隊の冒険』とも少なからず関係あるという説もあり。

むぎゅ
素人にはおすすめできないゲームです


『ファンタジーゾーン』(セガ・アーケード、MKIII、MSX1、FC、PCエンジン、SS、Windows、PS2・1986) FANTASY ZONE
・ シューティングゲームに資本主義の波が到来。パステルカラーとHiro師匠による陽気な音楽も斬新な、セガ・システム16基板を代表するヒット作の1本。
・ 『ゲーメスト』創刊2号の表紙を飾ったアーケード版から、mkIII初のゴールドカートリッジ1Mソフト、
  サン電子による恐るべき再現度のFC版など移植も各ハードでヒットした。
・ シリーズはMKIII(アーケード、FC)で続編『〜II 〜オパオパの涙〜』、GGで外伝、MDでサン電子のFC移植チームによるリメイク続編『スーパー〜』などが発売。
  PCエンジンでもアレンジ版『スペース〜』が発売予定だったが、幾度にも渡る延期を経て最終的に発売中止となった。
・ 指摘箇所はショップで購入できるパワーアップパーツの1つ「ヘビーボム」。
  16tの巨大なおもりが空から降ってきて、その下にあるものすべてを倒す最終兵器である。
  16t(TONS)のおもりが落ちて来るといえば『空飛ぶモンティパイソン』の中でしょっちゅう使われるスケッチの最後のネタ。
  オチのないコントを終わらせるために登場人物の上から降ってくる最終兵器である。
・ 調査の結果、スタッフがモンティパイソンから引用したとのこと。
  なおモンティパイソンのおもりがなぜ16tなのかというのも実は不明だが当時のヒット曲「16トン」から来ているという説がある。
・ またヘビーボムは『〜II』で256t、『スーパー〜』で1Mtまでパワーアップ(見た目だけ)するが、
  どちらも1作目のスタッフは関与していないため、単純に語呂の良い数字で増やしただけであると思われる。
  (情報提供:B.J様、カルザク様ほか多数)

1発分の値段だから大事に使おう
3面ボスの「コバビーチ」を倒すのに特に有効なのが有名。ということで再現(右写真はカーソルを当てるとボムがヒットします)


『メイドインワリオ』(任天堂・GBA、GC・2003) WarioWare
・ 1人用に特化した『タントアール』任天堂版。内容的には上述の『がんばれギンくん』などと同じシュールなミニゲーム集であるが、
  すべてのゲームを5秒で終わらせるというテンポのよさがオリジナリティとなっている。
・ ゲーム全体のシュールっぽさは『スイッチ』(セガ)や『ツイステッド!』(3DO)などと同様のもので、
  やはり実写写真を切り貼りしたアニメーション風処理の画面もあって、ゲーム全体でのモンティパイソンの影響は少なからずあると見られる。
  その中でもあえてはっきりと指摘するべきパクリ部分は、ミニゲームの中の一部に、おなじみの「足」が登場するというもの。
  まずモナのミニゲーム(ジャンル:ヘンナノ)の「でかいあし」。潰されないように逃げる、というのは『ギンくん』と同じ。
  また2人プレイゲーム「チキンレース」のバネがわりに使っているのも足で、同様の影響を受けていると思われる。
  (情報提供:リボドゥカン様、写真提供:B.J様)

がんばれギンくん、じゃないけど チキチキチキンレース、じゃないけど
「でかいあし」(画面左)は、足の描写、画面に対するサイズなどかなりの部分でオマージュされていると思われる