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●映画 ブルーサンダー

ブルーサンダー■1983米
・ 「ヤツはそこにいる…」というキャッチもカッコよかった、ジョン・バダム監督、ロイ・シャイダー主演のヘリ映画。
・ 脚本はダン・オバノンであることもわかる通り、なかなかよくできた近未来SFの佳作。
  なお、映画のヒットを受けTVドラマ化もされたが、TV版には映画の反体制カラーは皆無だった。
  番組的には『エアーウルフ』のほうがメジャーかも。
・ 『時計仕掛けのオレンジ』のマルコム・マクドウェルがライバル役で出ていて、最初から最後まで徹底的に悪役なのがわかりやすくていい。

『サンダーストーム』(データイースト・アーケード、MSX=VHD、メガCD、SS、PS1・1984)
・ データイーストのLDゲームの代表作。武装ヘリを操作しニューヨークの空から密林の奥に隠された秘密基地までをなぎ倒すシューティングゲーム。
・ 3DCGなどまだ無い時代に生み出された「アニメとゲームの融合」は衝撃的で、自由度が低いなんていうことはこの際関係ないのであった。
・ パクリ部分はイメージイラスト。珍しいヘリを正面からとらえたアーケード版チラシと映画のメイン広告写真の酷似がもっともわかりやすいが、
  この他、ゲームセンターのポスターに使われた夕陽をバックにしたイラスト(家庭用移植の際はメインイラストになった)は、
  映画でのブルーサンダーの初登場シーンである夕陽をバックにヘリが現れるところをモチーフにしていると考えられる。

元祖  もどき
デコが描くとこんな絵になるわけですわ(左写真はクリックで拡大可能)

『サンダーブレード』(セガ・アーケード、マークIII、PCエンジン・X68000・1987)
・ 武装ヘリがテロリストを倒すという3Dシューティングゲーム。
  これまでの搭乗式体感ゲームと違い、自分の力で筐体を動かしていたので、操縦桿による操作性は重く微調整が難しいものであったため、
  これまでのセガ体感ゲームの中でもダントツの操作難易度を誇る。
・ ここまで体感ゲームの自機デザインは、『アウトラン』はフェラーリテスタロッサ、『アフターバーナー』はF-14と、
  実在の乗り物を無断で拝借していたが、本作に至っては映画の架空デザインである「ブルーサンダー」をそのまま流用しているため、
  パクリとしての危険度もかなり高かったと思われるが、時代を反映してか特におとがめがあったという話はきいたことがない。
・ 可変スクロールのトップビューとフロントビューの2種類の戦闘を楽しめることができるのが
  ゲームの売りのひとつだったが、拡大縮小機能を持ってないPCエンジンやマークIIIではこの機能はカットされている。

トップビュー  フロントビュー
ゲーム画面といい広告といい組織ぐるみです

・ こちらが下で紹介しているのは当時の広告だが、飛んでいるヘリのデザインがそのままなのがよくわかると思う。
  取り込み元の写真は下『スーパーサンダーブレード』の項参照のこと。
  (なお脚は『007:ユア・アイズ・オンリー』からのパクリ)
  なお、音楽も映画のテーマ曲に(エンドクレジット曲が特に)割と似てるので機会があれば聴き比べていただきたい。

ゲーメスト掲載の広告
股の間のヘリに注目。画像はクリックで拡大します

・ こちらはタイトル画面(X68000版で撮影)。パンフの写真がモノクロだったためこのようなシルエット処理になったのかもしれない。

パンフレット1ページ目  取り込みタイトル画面
ゲーム画面といい広告といい組織ぐるみです


『スーパーサンダーブレード』(セガ・MD・1988)
・ 上記で解説した『サンダーブレード』のメガドライブ移植版。メガドライブ本体と同時発売された。
・ プログラムは後にソニックを生み出す中裕司氏。畳一畳もあるような開発基板で2ヶ月で作ったという。
・ パッケージのイラストが上記のアーケード版広告に引き続き、映画のパンフレットで使われた写真をそのまま書き写しており、
  当時『BEメガ』でも突っ込まれたのを覚えている読者も多いのではないか。
  また、ゲーム画面もアーケードに準じているものの、オープニングの出撃デモなどに新たなグラフィックが追加されている。

長いエレベーター パッケージ
映画に忠実なデザインの発進シーンCGとゲームのパッケージを開いたところ

スーパーサンダーブレード ブルーサンダー・スペシャル
カッコイイ?図解イラスト

パッケージ中央 パンフ21P反転 パンフ21P解説
パンフレット21ページ解説にある写真(右)を反転させたのが中央の写真


・ 映画のクライマックスで、ロイ・シャイダー扮する主人公は私服でブルーサンダーに乗るため
  普段着(ジャケット)を着て搭乗しているのだが、下記写真ではその辺も忠実に反映されているのがわかる。
  なお上記のアーケード版チラシでは反転して使用されているが、コックピットの赤ラインまで忠実に書き写されている。

ジャケット パンフ中央観音開き
これでお金貰ってるイラストレーターがいたんだから凄い

『スーパーコブラ』(コナミ・MSX1・1983)
・ アーケードで人気を博した黎明期の横スクロールシューティングゲーム『スクランブル』(1981)。
  その高難易度バージョンがアーケード版『スーパーコブラ』(1981)。それのMSX1移植バージョンが本作。『グラディウス』(1985)の伯父?
・ 当時コナミはアーケードの他はMSXでしかソフト制作をしておらず、コナミの純製ゲームはMSXでしか楽しめなかったが、
  なぜか『スクランブル』は移植されず『スーパーコブラ』だけが出ている。こちらのほうがシリーズ決定版ということなのだろうか。
・ なお『スーパーコブラ』は学研によるFLゲーム(電子ゲーム)移植が有名。トミーの『スクランブル』より自由度は高かった。
・ パクリ部分はMSX移植に際して描かれたと思われるパッケージイラスト。見事にブルーサンダー。ヘリ青いし!
・ なおゲームだけならPS1、SSで発売された『コナミ・アンティークコレクション』に収録されているのでプレイ可能。
  (情報提供:Lt.Fukai様)

スーパーコブラのコブラって何? ヘリ?
当時のおおらかなパッケージイラストは今見ても微笑ましいですね

『ミッドナイトレジスタンス』(データイースト・アーケード、MD・1989)
・ 父と母と妹たちを武装組織キング・クリムゾンに囚われたレジスタンスの円兄弟が、
  キング・クリムゾン壊滅と肉親の救出のため、敵地へと乗り込む。
・ “夕焼けの下、戦闘機編隊と戦う”なんてアツいシチュエーションが有名な、
  データイーストの漢臭さ真骨頂のサイドビューアクションシューティング。
・ ゲームシステムとしても、『ヘビーバレル』など数作で培われた特殊操作パネル・ループレバーのプレイが楽しい。
  特に、そのレバーの性能を効果的に引き出した武器「ファイア」によって敵を皆殺しにする爽快感は秀逸で、
  後にMD『ガンスターヒーローズ』(1993)などに影響を与えた。……というのも、
  当時「ゲーメスト」でこのゲームの攻略をイラスト入りで行なっていたのが「はん」さんだったのだ。間違いない。
・ さて、パクリ部分は5面冒頭で登場する中ボスの武装ヘリ。
  百聞は一見にしかず。写真をご覧ください。

ヘリ
「あれ? このヘリどっかで見たなあ?」

スーパーコブラ サンダーブレード パンフ21P反転 ミッドナイトレジスタンス
せっかくなので揃いぶみ。左からスーパーコブラ、サンダーブレード、ブルーサンダー、ミッドナイトレジスタンス