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●映画 ほ
■放射能X■1954米
・ 日本での『ゴジラ』公開と同じ年にアメリカで登場した巨大生物映画の傑作の1本。
放射能で巨大化した体長3メートルの蟻の軍団が砂漠地帯に出現、最後には軍隊とLAの地下道で大激突する。
・ なお1977年にもH.G.ウェルズ原作の『巨大蟻の帝国』という映画もあったが本作とは無関係。
こちらでは蟻が人間を操って砂糖工場で働かせているシーンがインパクト大。
当時のポスター。実際はリアルそのものでこんなにコミカルじゃありません。
『THE 地球防衛軍』(D3パブリッシャー・PS2・2003)
・ 『リモート・コントロール・ダンディ』で一部にファンの多いサンドロット開発による荒唐無稽3rdパーソンビューアクション。
宇宙から飛来した巨大UFO群、突如出現した巨大蟻、そして火を噴く巨大怪獣と戦う地球防衛軍の活躍を
極端なまでにストレートに表現した2003年最大の問題作。
地球防衛「軍」といいながら、仲間のNPCは通信による音声で出るのみ。あとはプレイヤー1(2)人だけの極めて孤独な戦いが展開する。
安くて・しょぼい「SIMPLE2000」シリーズの1本ではあるが、群れをなして襲ってくる敵軍を蹴散らす爽快感は他に類を見ないもので、
プレイ満足度は非常に高い。
・ パクリ部分はメインの敵となる蟻の軍団。アサルトライフル、バズーカ(初期装備)で荒野や都市で蟻の群れと戦うという
そのシチュエーションは映画とほぼ同じといえる。
・ なおマザーシップから飛び出す巨大円盤の群れのシチュエーションは『インデペンデンス・デイ』をも思わせるが、
円盤のデザインなどには類似性はないので、ここで触れるに留めることとする。
・ その他、ウルトラマンの怪獣風の、火を噴く巨大怪獣とのバトルも、その自分との質量の差に圧倒されることうけあい。
(情報提供:通りすがり様)
まさに“一人だけの軍隊”
■ポセイドンアドベンチャー■1972米
・ ジーン・ハックマン主演のパニック映画の傑作。その他アーネスト・ボーグナインなどオールスターキャストでもあった。
『大地震』『タワーリングインフェルノ』とともに災害3部作と言われることもある。
タイタニック号の沈没事件をモチーフに、ドキュメンタリーではなくドラマを新構築している。
沈没している豪華客船から脱出を試みる神父とその仲間たちの人間ドラマが見事。
水泳おばさんの話とか、思い出しても泣ける。
・ 後年映画化された『タイタニック』(1997)と被る点が多いが、同じモチーフなのだから仕方ない。脱出ものとしてはこちらのほうが断然傑作だが。
『セプテントリオン』(ヒューマン・SFC、PS・1993)
・ 『プリンス・オブ・ペルシャ』のシステムにSFCの背景回転機能を活用して作られた画期的なアクションアドベンチャー。
・ 津波により転覆していく豪華客船の中で脱出を試みる生存者たちの人間ドラマを描く。
ドラマの展開は映画そのままだが、主人公が神父のほか、二等航海士など4人から選べる。
彼らのカリスマや運動能力により、それ以外の数十人のNPCを助けたり助けられなかったりする。
・ このゲームは登場人物すべてが生死のドラマを持っているので、かなり重い物語が展開する。
時間により転覆していく船=変化するマップと、そのバランスが絶妙で、少しも気が抜けない。
自分1人だけで脱出しようとしてもいけないし、早すぎたり遅すぎたりしても、最後の鉄板が越えられずに救助してもらえず
ゲームオーバーなど難しいフラグ立てもあり、しかもアクション要素が高すぎるのでかなりプレイヤーを選ぶが、
「映画的なゲーム」の最高傑作の1つである。
・ これまで「ゲームの専門学校」に良いイメージはなかったのだが、このソフトが学生作品との噂を聞いてからはちょっと考えがかわった。かも。
・ 数年後、すべてをポリゴン化したリメイク版がPSで出たが、こちらは良い評判は聞いていない。やるならスーパーファミコン版を。
・ なおタイタニック号の沈没原因は氷山との激突だったが、映画のポセイドン号は地震による津波が原因だった。もちろん本作も津波。
タイトル前にスタッフ名が出たり、文字が字幕っぽかったりと映画らしさ満載のゲームでした。
■ホームアローン■1990米
・ 青春映画の巨匠というより、おバカなティーン映画で有名なジョン・ヒューズ製作、
超名作『ベビーシッターアドベンチャー』のクリス・コロンバス監督。
主演のマコーレー・カルキンはこれで莫大な富を手に入れたようだが、その後
まるで『E.T.』のドリュー・バリボアのようにドラッグ中毒になったという話もある。
どうしたんだろう。
アメリカの子供主演映画にしては珍しく「日本人が見ても可愛くみえる子供」の顔であったのが
日本でのヒットの理由のひとつだろう。だって『プロブレムチャイルド』とか『ホームアローン3』は
全然ダメだったものね。
・ ゲームとしてはライセンスものがアメリカではいくつか出ているが、評判は良くない。
日本でもSFC版が出ていた。海外なら2のゲーム化、GENESISやGG版も存在。
『パーツディック』(バンプレスト・PS・2000年頃発売中止)
・ 発表から1年以上かけ、最後は2000年夏発売予定だったが、そのままカタログから姿を消したアクションゲーム。開発は『マクロスVF-X2』を開発したUNiT。
いたずら好きの少年が1人で留守番しているところへ、ノッポとチビデブの泥棒コンビが空き巣に入ろうとする。
罠をしかけたり、捕まらないように逃げたりしよう。……そのままですね。
カートゥーン系のキャラデザインは日本人向けにアレンジされているが、肌の色などは『シンプソンズ』の影響大。ママなんて髪型と色がそのまま。
「アメリカンコメディのようなアクションゲーム」らしいが、もはや笑えない事態となった。
・ なにげにDCの『ジェットセットラジオ』やPS2に先駆けてトゥーンシェード技術を使っていたっぽく、発売中止は残念。合掌。
なにげに発売中止のゲーム紹介が多いページだ。
貴重かどうかはわからないが当時配布された冊子の記事。シンプソンズの影響も大
■ボディスナッチャー 恐怖の街■1956米
・ 『ダーティハリー』を後に手がけるドン・シーゲル監督のSF。
一見平和なアメリカの田舎町に住む人々は、外見こそ昔からの住人だが、その中身はすべて異星人にすりかわっている恐怖の街であった!
というお話。「外見は元のままなのに中身の違う人々」「真相を話しても誰も信じてもらえない主人公」など、
これまでのある意味正攻法な侵略SFと違うところがこの作品(原作はジャック・フィニーの小説)を傑作たらしめている。
植物から種のように生まれてくる人間に化けたエイリアンの映像イメージも衝撃的。
・ 1978年に『SF・ボディスナッチャー』として2度目の映画化。監督は『存在の耐えられない軽さ』『ライトスタッフ』フィリップ・カウフマン。
段々恐い顔がはっきりしてきたドナルド・サザーランドとスポックことレナード・ニモイが奮闘。
・ 3度目の映画化『ボディスナッチャーズ』(1993)はクリストファー・ウォーケンものの多いアベル・フェラーラ監督なんですねー。私は未見。
・ SF小説として有名かどうかは当時を知らないのでわからないが、この映画に魅了された作家、影響を受けた作品はかなり多いと思われる。
露骨に似ているものだと筒井康隆のジュニア小説、あかなめ宇宙人に町が乗っ取られる『緑魔の町』(1970)、
ロバート・ロドリゲスの映画『パラサイト』(1998)、アメリカの傑作TVシリーズ『インベーダー』(1967)など。
J・カーペンターの『遊星からの物体X』(1982)や『ゼイリブ』(1988)も近いか。
・ これが藤子・F・不二雄ともなるとアレンジが上手く、『どことなくなんとなく』(1975)、
そして『流血鬼』(1978)などにも影響はあったのではないかと思われるが、私は漫画を先に読んでるから分析できませんー。
(2003/6/27追記:あるてまさんご指摘によると『物体X』は原作(影が行く)のほうが古いのでこっちが元祖ではとのこと。
また『流血鬼』の元ネタはマシスン『地球最後の男』だそうです。ご指摘ありがとうございました)
『スナッチャー』(コナミ・PC-88mkIISR以降ほか・1988)
・ 詳しくは『ブレードランナー』の項参照。
タイトル自体が似ている、というのもあるが、外見は元の人間のまま、その人間なりすましている点、
すりかわった者同士でこっそりコミュニティを築いているところなどがそのまま映画の設定と同じである。
『メタルスレイダーグローリー』(ハル研究所・FC、SFC・1991)
・ ファミコン最後期に発売されたアドベンチャーゲーム。
今では大半がコレなのだが、当時はまだ珍しかった「SF・ロボ・ギャル」満載の、「同人誌あがり」のゲーム。
ファミコン最大のカルトゲームとして君臨し、さらに2000年のSFC最後期にはニンテンドーパワーでディレクターズカット版として移植。
ただしこちらはもともとのゲーム自体、「ファミコンにしてはすごい」というのがポイントだったのでそれほど話題にはならず。
・ 本作の物語の中で、スペースコロニーの独立騒ぎという事件を起こしたのは人間にすりかわったエイリアンだった! というのがあるそうです。
(情報、写真提供:Lt.Fukai様)
で、これがそのエイリアン。種から生まれている風なところは全く同じですね。
■炎のランナー■1981英
・ 1924年のパリオリンピックを舞台にした2人のマラソンランナーの友情を描いた映画。
・ 映画そのものよりも、ヴァンゲリスによるテーマ曲があまりにも有名。ヴァンゲリスは
これでアカデミー音楽賞を取ったが「自分は映画音楽家じゃない!」とヘソを曲げてしまい、
後の『ブレードランナー』は長い間サントラを出さなかった
(公開から10年以上経って出た。それまではオリジナルスコアによるバンドアルバムだった)。
・ 『炎のランナー』と『南極物語』のメインテーマが似ているのは、同じ作曲者だからしょうがない。許してあげよう。
・ ちなみにこの映画はアカデミー音楽賞だけじゃなく、作品・脚本・衣装などでも受賞している。
『ハイパーオリンピック』(コナミ・アーケード・1983)
・ オリンピックを題材にしたはじめてにして最高のゲーム。ボタン連打を競技にしてしまったアイデアも秀逸。
・ 後にMSX、ファミコンなどに移植され、こちらも好評を博した。
ゲームソフト専用コントローラというのもこれが初だったような。
・ ネタ元はゲームオーバー時のハイスコア画面(つまり移植版には無い)。BGMがそのまま「Chariots of Fire」です。
・ 『グリーンベレー』でも書いたが、これもゲームサントラが復刻される際に、JASRACの対象になっていた。
■ポリスアカデミー■1984米
・ 『裸の銃を持つ男』3部作、『ホットショット』2部作の脚本を手がけたことでも有名なパット・プロフトの脚本出世作のひとつ。
でも監督まで務めた『裸の銃を持つ逃亡者』はいまいちなので注意。
・ 犯罪の増加により警察官の増強を計った市長は、警察学校のすべての制限を撤廃。
ポリスアカデミーにはおちこぼれ人間が集まってきた、というコメディ。
シリーズは確か7作くらい作られたと思う。私が面白さについていけたのは3作目くらいまでかな?
4作目までの主人公マホーニーを演じたスティーブ・グッティンバーグ以外はほとんどこの映画でしか観ることのできない役者ばかりだが、
どれも個性的で愛せる映画になると思う。
・ ちなみに1作目のヒロインを演じたのは『マネキン』のキム・キャトラル。個人的に好き。さらに4作目はシャロン・ストーンだった。
『クイズ大捜査線』(SNK・ネオジオ・1991)
・ クイズ探偵、ネオとジオが繰り広げるドラマ仕立てのクイズゲーム。
・ 今回の登場箇所は、ストーリーモードの右、マイケル・J・フォックスを依頼人にした場合のお話。
途中、アクシデントイベントで捕まる警察官が、筋肉美女警察官のデビー・キャラハンそっくり。
右下の写真は『ポリスアカデミー4 市民パトロール』パンフ表紙より。
タックルベリーも好きなんですけど出てきません